EDGE

 

EDGE (講談社X文庫ホワイトハート)

EDGE (講談社X文庫ホワイトハート)

 

 

またまた懐かしいものを。

そもそもこの話、5巻で完結するまでに8年くらいかかった。私が知ってからも全く出なくて、ああこれはたぶんもう続編が出ないなと思ったら最終巻が出た。高校卒業のときに。あの時は色々な本が最終を告げたが、このEDGEまでもが終わるとはブルータスおまえもかの気分だった。EDGEは永遠に終わらんような気がしていたもので。だから私にとってEDGEは中学高校生活、いわば楽園の終わりを告げたものなわけだ。大学という現実に帰れという。

 

この小説自体は確か篠田真由美氏(のHPだったか…自信ない)に「都市伝説と言うジャンルのさきがけ」と言われていたようなそうでないような。あやふやすぎて自分の脳に絶望。

 

プロファイラーって今では(探偵小説では)メジャーなのかしら。少なくとも99年の時点ではポピュラーじゃなかったはず。ていうか1巻は99年か出たの…。。

 

天才プロファイラー大滝錬摩。

まわりの警察関係の人には完全に犯罪者扱い、と思っていたら完全犯罪者でした。おい、ゆるいな日本警察。そもそも華僑の祖母がいて常に小刀(なんかいわくありげ)隠し持ってるあたり立派な危険人物です。

そんな彼女と藤崎の出会いも知りたいものですが。

 

藤崎は一瞬出てきやがった(しかもタイムスリッパー)が、この男なんでもアリ、下手したら主役張れる。そんな男をあっさり精神退行男にした作者万歳。いい男なのに。

水商売の女全員惚れさせた挙句一番イイ女は俺のボス、ときたら普通東京歩けませんわ。

しかも最後は「宗一郎」呼ばわりに喜んで去っていきましたが、いやいやおんぶも抱っこも思いのままですぜ藤崎。恋人じゃなくて親子だけどな。

 

弥生さんはすげぇ。心底そう思います。つーか嫁。弥生さんと内藤は兄妹らしいが、ハテ真弓ちゃんは誰の子だっけ。たぶんそういう記述は出てなかったと思いますが、一応。

 

今回の爆弾魔の動機は錬が切々と描写してくれたのでうっかりシンクロしかけたくらいよくわかりました。でも普通は想像で止めます。ある意味想像力の欠如っすよ想像だけなら文句言われないんだよ!(日本とか遠野氏とか言いそう)

まあ介護が大変なことはしみじみわかりましたが。確かにどうしろと。今はまだ親がやってるからいいですが、そのうち私が親をやるわけで、そして私もやられる立場になっていくわけで、うわぁ太く短い人生がいいです私。長生きしそうだけど。

なるほど、ある意味親が今介護のやり方を見せてくれるのは親心ですな。

でも藤崎の世話はそれ以上です。その二つが同時にきたら私は逃げます。子供は親がボケる前に産め、名言でリアルすぎて泣けてきます。