LOVE MODE

 

志水ゆき全集(5) LOVE MODE (5) (ディアプラス・コミックス)

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葵一さんが実は関俊彦さんだという事実にウケて小一時間。さすが女王様

 

蒼江一族は本当に謎ですね。まずわたしは考えてみたものの、蒼江父の両親が思い浮かびませんでした。(全巻読んでないけど出てきてるのかな?)どうやったらあんな鬼畜の代名詞のような男ができるんだ…と思ったが、「我が家は代々蒼江家に仕えています」という鹿島のセリフもあったことだし、たぶん代々あんな感じなんだなww

 

その蒼江父こと将伍に仕える鹿島由紀彦と姉の木和。由紀彦がもともと鹿島だったのに(秘書兼ボディーガードって意味)足を悪くしたので木和がついているらしい。由紀彦のどこが足が悪いんだろう(よく立って歩いているし。長時間の運動ができないということか?)とか一体なにがあって悪くしたんだろう(どうせ将伍をかばったんだろうな…)とか。そしてその由紀彦こそ実は怖い気がする。将伍はもうだれが見たって悪役だからなあって思うけど、かわいい面して平然とこなす由紀彦が怖いよ。

 

そしてそのあとを姉が継いだ、ってことはたぶんそこにドラマがあったぜ絶対。木和は正直将伍のことはどうでもいいんだろう。彼女の趣味はかわいい男の子に女のひと、つまりショタかつレズってことで。鹿島の家を女だからという理由で弟に役目を譲ったときもそれほど何も感じていなかったはずだ。ただ弟よがんばれくらいの気持ちしかない。それで自分が継ぐはめになったときもきっと反抗したよこの人は(笑)でもきっと将伍や由紀彦になんか言われて今にいたる、と。自分のプライドもあるし、意外に面白かったし、そつなくこなしてるけど、由紀彦がやるように、鹿島がやるように、蒼江の心の奥までフォローはしてない。する必要も感じてない。だからこいつらと一緒に死んで一番不本意なんじゃないかしら。

 

由紀彦の子供である周平。今ではすっかり怜二の蒼江ですが、このころはまだかわいらしいこと。木和がかわいがってるのにちょっとほっとします。しかし由紀彦の奥さま(周平の母)も全く想像できん。

 

そして将伍と錦。謎。錦に言われて将伍が後継ぎたる二人を作ったわけですが、なんで入った先が仏門なんだろう錦。そして将伍の奥様すなわち二人の母は一体。錦のなににあれほど将伍がひかれているのか。錦は飛行機事故のとき(もし錦がなにかしてたら面白いけど)に、安堵しだんじゃないか。もうこれ以上悩むことなく苦しむことなく、将伍の腕に身を任せられると。事故のとき、きっと将伍は泰然としていただろう。腕の中には錦がいるといい。

 

さてその将伍の子供、葵一。種なし呼ばわりされているあたり、先天的か後天的か(たぶん前者)、そういう方なんでしょうね。というわけで将伍にはやっかいもの、駒の一つとしてしか認識されなかったんでしょう。葵一がその環境の中で一体どうして女王様になったのか。ひとつ言えるのはよっぽど怜二よりひねくれた結果だ。

 

次男、怜二。兄貴がそんな理由で父に捨てられている現状かつそんなくそ父の後継ぎになれと言われている未来にやんちゃにも反抗しようとしていた時代が懐かしいです。あのかわいらしさが今に残ってるということは史貴や高宮のことを除けば完全に周平が黒くなったんだろうな(あと葵一がフォローしたのか)ということが推測できますね。昔は将伍に反抗できなくて、はがゆくて、だからこそ葵一を守ろうとしたんでしょう。葵一も家を継がせてしまった、自由を奪ってしまったという(見当違いではあるものの)負い目がある。だからこそのこの関係なんでしょうね。泣けるぜ。

 

そして拾われた晴臣。兄と弟の関係性において、彼は正しい選択をした。葵一と晴臣を見ているとこれは理想だなと思えますね。

なんで天雷が今はエセ中国人始末人と化しているのか。なぜ数年来の葵一を一目見ただけでわかるのか。拾った中国人の子を育ててるみたいなのでまあ更生…した…のか?

 

史貴。彼はLOVEMODEで言いたかったこと、「こうやって生きていこう」というのを体現した人だったようで。前どこかのサイトで、ミラージュのパロディで似たような話を読んだのでめっちゃツボでした。失ってからでは遅い。でも前に進まなきゃ。ラストで「あっちで楽しくやってるからちゃんと生きてからきなよ」というのをあえて今彼に言う元彼(笑)しみじみいい男ですね。