週刊マンガ日本史15

かつくらはないかと本屋を歩きまわっていたらこのシリーズを全部立ち読みしていました。しかも紙で指切ったし。

15は足利義政。この人は応仁の乱の幕開けあんど銀閣建立ってイメージしかないけど、wiki読んでてなんかしょうがないのかなあと。父はあの義教。個人的にはまるで信長のような人だと思う。その父が殺されて兄は早死に、8歳で将軍、最初は専制しようとしたのに三魔に阻まれ守護大名に阻まれ…そりゃスネるよ。ちなみに義尚は本当に義政の子ですか?でもこれが全部義政の狙いなら笑える。守護大名への復讐もしつつの、これから先戦国時代になるのは応仁の乱が原因とも言えるしな。義尚に譲ったものの義尚と仲が悪く、義尚が死んでからはまた政治に引きずり出されるも富子が反対、病気、義視の子を養子にして後継ぎに、…うーんもともと有能だっただけに、才能を芸術方面に発揮したらそれはそれで素敵なものができたのね。アンサイ読んでると政治に関してはガチ無能だったみたいに思えるけど、ヤル気があった当時は素敵だったのよーって言いたい。晩年が富子に頼ったニートであろうとも。

 

この漫画では完全に政治に対してヤル気も根気もなかった義政を「もう!しょうがないわね!代わりになんとかしてあげる!」的な目で見守ってる富子が最大の焦点ですね。

 

日野富子wikiでは、なんかこう元気だなあ、という印象を受けるわけです。まあ重子の家系だもんな…。生まれた日に子供が死んだのなんて確実に誰のせいでもなかろうと思うのですが、自身の産後ということをものともせずに今参局を陥れた根性はすごい。たぶんものすごく重子さんが頑張ったんだと思いますが。乳母と正室の争いだもんな…。側室に今参局の同族がいたこともあるし、全員まとめて追放したあたり、義政が本当に好きだったか、本当に嫉妬したか、本当にどっちでもよかったか、さあどれだ。三魔を追放したあたりも、さあどれだ。政治に介入したあたり、重子の例があるのでねえ。義尚は天皇の子であるという噂も…ってどっから出てきたの。しかも相手天皇。ゴシップネタとしてはすごい。義視の養子も富子の妹の息子、義視は本当に富子がキライだったらしく反発、その息子もやっぱり反発、でもそんなの応仁の乱を生き抜いた富子にとっては屁でもなかった。→明応の政変下剋上だぜ!!こうしてみると、室町幕府の1/3くらいは日野一族に翻弄されてるよなあ…。最終的に追い出されたみたいですが(晩年がわからないって恐ろしいことだ)、最高権力の象徴でもあったのかもしれない。

 

よくあるのは義政が「はあ?富子の思い通りにさせるくらいなら…!」みたいになるけれど、これはそうでなくて、ヘタレでマダオ。(え)「久しぶりね」みたいな富子。「ご、ごめん、でも、美しさってのはさ…!」「…わかったわよ、もういいわよ私の名なんて。あんたはあんたで頑張りなさいよ。私はやってあげれることするから」、な夫婦。わかりあってる…!ツンデレ!なんてイイ女だ富子!

 

まあwikiによると銀閣には一文の支援もしなかったようですが、マンガの後だと、「政治はやってあげるわよ、だったらあなたがどれほど芸術の世界でやれるのかとくと見せてもらおうじゃない。私は一切手助けしないんだから!」みたいな…母親か。でも朝廷にはお金あげてるのね。それは付き合いってものだろうけど。アンサイ

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は最高に面白い。実際問題駆け引きをやりまくった末じゃなくてこんな性格だったら結構惚れたかも。大河ドラマ花の乱」ではすごい扱いだけれども。短期大河の頃のなじみない人を扱うっていうのはいい試みだし、それで内容はともかく篤姫とか成功してるし、見せ方はあったろうに、なぜにこげな恐ろしきフィクションを…。