設定萌え。美少年の双子、兄が事件体質で精神不安定、弟がしっかり者でブラコンとか素敵な夢を見てる気分です。（は？）
少年探偵のまんがといえばコナンが金田一、まあ金田一よりは確実にコナン派とみました。しかし講談社ノベルズの作家さんの年齢は確実に低下している…もとい、自分が年をとったということですね。「おれ的には」「まー」とかいう言葉がイマドキな感じがして衝撃。年齢を感じる。バトロワネタがこれから何年理解されることだろう。キルビルもしかり。変人探偵って誰だ。たいていの探偵は頭のねじが外れてるぞ。だから探偵なんだろ。キューブリックって誰だ？
ヴァン・ダインの法則、前に森さんだったか？全部※つけていて大笑いした記憶があるんですが、あれか？
真樹ちゃんは全力でやってますが、あれは相手が作家先生だからこそ通じる話ですよね。挑戦状とか、バーカとか。ていうか講談社の、メフィストだからこそ、と言うべきか。それを愛する読者だからこそ。それを積み上げた先人に敬意を示し、なおかつ壊していく。再生の方法がちょっと先人と似ている気がするんですが、そこはまあ…。
死神さんの傍らで一人生き残って世話焼くのも大変ですわ。それが高じるとちょっと生きがいみたいになってヒネくれさが増しますが真樹さんどうでしょう。
アメフラシを食べようとした昭和天皇…に、人間宣言なされたことも嘘かと一瞬。あ、バフンウニ食いたいです！そんなにうまいのか！最近酒飲みながら飯食ってる時が一番幸せと思います。この間自分で釣りして捌いてもらう居酒屋に行ったが酒とご飯と組み合わせると最高。が、だからって自分が作ったものを自分で食べるのは相変わらず嫌い。あれほど虚しい行為は頑張った研究が結局ミスだったとわかった時に匹敵する。ちなみにそのときも一切釣りはしないでひたすら食べて飲んでいた。
美樹の論理で言えば、私流に解釈すれば、万物は流転、自分の幸せのために自分ができることを頑張ろう、ですね。
共生と愛情。共生は、結婚ですか？愛あるふりをすれば、それすなわち愛ですか？共生の結果死んでしまうのは怠惰ですか。野生で一人で生きていく根性がないだけか。ただの奴隷根性か。
密室の価値あたりでこれは入れ替わりかと…。でも首のタオルはわかんなかったー。ってミステリでなくて共生の話なんですかー！さて真樹ちゃんはナニを想っているのでしょう？
途中で高槻が見た夢。お兄ちゃんが怖い、おかしなことばかりする…と言ったのは真樹ちゃん。そりゃおかしいよな美樹は。美樹が帰ってこない。雨。美樹のせいで。出来ない約束は美樹を捕まえるという高槻の約束。美樹はなんの罪になるの？行く先で人が死んでいく。ハエを放つ。ハエの王、ベルゼブブ。破壊と混乱を掌る。泣いてわめいてもみんな自分のロジックを続行させた。人間の社会にあった秩序から放たれ、本能の野蛮さをみせる子供。閉鎖環境下での共食い。
悲鳴の後に部屋から出てきたのは真樹。ベッドの上で精神不安定でおびえていたのは美樹。首のタオル、咳き込んで、なんともないと美樹を落ち着かせる真樹。自分が？
悪人のマネをしたらもう悪人。狂人のふりをしたら狂人。では愛するふりをしたらそれは愛なのだろうか？
人間とミトコンドリアは共生。どちらも先に裏切りのカードを出さない関係。囚人のジレンマ。妥協の産物。…たぶん人間関係では結婚がこれに相当する。
DNAが同じ生物はできる限り遠くに。自分と離れるように。同じ生き物は二つと要らない。もしくは自分のスペア。
生き延びるだけならDNA以外の差、心は要らない。でもそれが尊厳。誇り。
なぜ美樹は真樹と離されて真樹が殺人犯と一人対応する時点でタコを出さなかった？
美樹は生まれながらにして死神体質。真樹はそのためにすべてを捨てて探偵体質に。二人の閉ざされた楽園の中でしか存在できないのは真樹も同じ。
しかし本当に面白かった。久しぶりになにも考えずにちゃんと論理と語りの一致したものが読めたわー。ラストで高槻があのモノローグをやって、美樹のせいでなんらかの事情で死んで…みたいに一冊一人警官役が変わっていったら面白い、かも。
