仮装集団

仮装集団 (新潮文庫)

仮装集団 (新潮文庫)

 

私も合唱を一応やっていますが、メンバーがアホでよかった…!少なくてとも政治色がなくって本当に良かった!

 

流郷は愛していたんだな、と。音楽そのものを。不幸だったのは、彼が企画力がありすぎて、勤音が巨大になってしまったことでしょう。どんな組織でも大きくなればなるほど、腐敗していく面がないとは言わない。

思想が絡むとやっかいですね。っていうか、企業のレクリエーションってそういう意味を含んでいたのですか?(会社による出来る限りのコントロール

 

でも、たとえば病院でコンサートさせてもらう時。曲は、なるべく子供さんが喜ぶ曲、大人が喜ぶ曲、つまり日本の昔ながらの曲やらポップスやらになります。

たとえば定演曲。沖縄の曲を去年歌って、そこに基地の話もちらっと出てきて、でも危惧していたけれど指揮者の子は、そこをうまいバランスで乗り切っていたと思います。

だから、観客に伝えたい、という点で音楽をするならば、勤音も間違ってはいなかったのだろうと思うのです。デモだって、認識してもらわなきゃ意味がない。

問題だったのは、一つには資金が人民党に入っていったことを隠していたこと。そして流郷が音楽がやりたいだけなのに勤音で企画してしまったことでしょうか。

 

齟齬と言えば齟齬で、たとえば現在だったら、流郷はまた違った方法をとるのでしょうね。2chにさらすとかwww

間違ってはないかもしれないけど、たとえば韓流ブームで日本人が親韓になったとしても、向こうがいきなりいろんなことを捨てて親日になるなんて思えない。だからと言って韓流ブームが政治的に仕組まれたと思うよりは、そんなことがきっかけて少しずつ進んで行けないかと思う私は、まだまだ甘いのでしょうか。

最終的に流郷も自分の甘さを自嘲しながら消えていったしな…。あーもう。きつかった。白い巨塔を読んだ時は、いいやそれでもその制度をなくしたら色々崩壊したやんけ!と思ったり、なんというのか、そんな一面もある、と思わないとちょっときついかも。

 

自分が宗教曲を歌うからって、キリスト教徒になるんじゃないしな。