Missing 呪いの物語

 

Missing2 呪いの物語 (電撃文庫)

Missing2 呪いの物語 (電撃文庫)

 

 「『恋愛』によく似たテーマを見た。非常に興味深い。」「似たテーマ?」「欲望と狂信と麻薬中毒だ」稜子がそれとわかるほどに、脱力した。

どうしてメディアが恋愛を史上のものとするのか、それは史上のものにしてほしい消費者がいるからです。そう思えば欲望の正当化ができる。それを正当化する先に人類の存続があるのだから、必ずしも間違ったものではないと思うのです。最近私は3人くらい子供が欲しいです。2人から3人に増やすなんて素敵なこと、できるのは女性だけなんですよ?

 

「こんなにたくさん犬の気配がしてるのに、犬そのものは誰も見ていないんだよ?」

犬神様。犬神というのは、主の敵に見境なく攻撃するという、なるほど獄寺君か…と一瞬思っちゃうような存在。ある子にいたずらしたらえらいことになった、とかいう話から出来たのはそういうのでしょう。

「本質を見る目があるのはすごいことだよ」“共同幻想”である血筋。うん大好きだよそういう発想!

「自分の中にある逸脱に気付いた人間は、いつかは世界に対するスタンスを決めないといけない」

「どうして自分の死に無頓着な奴ばかり、自分の周りには増えるのか」俊也君は将来苦労するな…と思ったこともありました(過去形)

「人は常に人を殺し、また人に殺される可能性とともに生活している」恐ろしいけど、最近の私はそれが真実だと悟りつつあります。それでも、そうでない可能性に賭けて未来に希望を持たないと、…やってらんないわ。

「世界はね、“物語”なんだよ」…ものすごく昔、こういう小説を書いていた自分がいます。ちょっと思いだして死にたくなった。

 

俊也の「泣く女は苦手なのだ」っていうのが…高校生なにを言うか!