ローデンブルグ 街歩き

人形おもちゃ博物館は、犯罪博物館からマルクトにむかうあたり、メイン通りからちょっと入ったところにあります。学生€3.5でした。
中にあった日本語表記のパンフレットに、「作った方の完全なるボランティアで出来ているので、お金を取るのは恥ずかしいことではない(正当なことである)ので承知の上で見てください」的なことが書いてあって、なんでそこまで入場料を取るのに神経質になるんかなあ、と思いました。ヨーロッパというのはタダで入れるところもあるから、子供のためにはお金を取るべきではないとか言う論争でもあったのかもと思ってしまった。

人形にはあんまり興味ないなあ…と思いつつ見て行ったのですが、2階のお人形部屋を見たときに、小さい頃にこういうこと妄想したことを思い出しました。将来どんな家に住みたい?とか、どんな間取りの家に住みたい?と女の子同士で自由帳に書いて遊んだものです。
こうやってヴェルサイユ宮殿が家の中にあったら、きっと素敵だと思うの。(でもそれにふさわしいインテリアじゃないとね…)
その他、日本人形も韓国人形も中国人形もぜーんぶ一緒に“東洋の神秘”な勢いで片づけられていてちょっと面白かった。

さて、思いもかけないところで自分が女であることを思い出して、マルクトへ向かいます。
Herrngasse沿いにすぐあるクリスマスビレッジに入りました。夏だというのにクリスマスな袋を持ったお客さんが、たくさんそこから出てきます。
一歩店内に入ると、もうそこはクリスマスの世界です。8頭身の天使だの、天井まであるクリスマスツリーだのがお出迎えしてくれて、奥に至るまで様々なオーナメントが販売されています。(残念なことに店内写真撮影禁止でした…)
お世話になった先生のために、€3.75の赤いクリスマスペンダントを購入。それにしても色々なものがあるので、選ぶのにすっごく時間がかかりました。向こうの人の買いっぷりにはびっくりしたけど。
割れ物が結構あって、スーツケースじゃないから買いたいけど買えない~というジレンマを味わわさせていただきました。

ドイツのクリスマスというのは異教が交じるだのと聞いたような気もします
英国かな。聖夜に流れる血でアシュレイやマクケヒトが言ってたような。たとえばツリーはアダムとイヴの堕落のシーン、禁断の果実のなっていた木であり。飾る林檎は人の罪、そしてキリストの体の一部であるパンがその罪を購う。そのパンは後にクッキーとなった。
12月25日がキリストの誕生日となった理由。冬至に新しい太陽の復活を祈るという自然宗教(に近いと思う)すなわち異教が多きを占めたローマにおけるキリスト教の浸透のため。その異教の祭りの名はユール(マクケヒトの言った意味がようやくわかった)。
サンタクロースはオーディンなどゲルマンや北欧の神話の神々の転じた姿。だからマクケヒトがあんなに主張していたのだな。ケルトの神官ドルイドなだけはある。

そのままgasseをまっすぐに進むと、城塞門を通って城塞庭園に出ます。
ここが町の終わりです。
そういえばローテンブルグは、初めてゾフィーが登場したお話で、最後に敵役が追いつめられて落ちたところですよねー。帰ってきてから気づきました。確かに天然の要塞…!
あと確かに日本人が多かったんでしょう。着付け出来る人もいたに違いない(があんなにホイホイついて行くなよディーンに)

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さて再び城塞門を抜けて、フランツィスカーナー教会に入り、Steiffのでっかいくまさんを横目で見つつ、聖ヤコブ教会をすり抜けて、郷土博物館へ。
€3の価値ありです。すっごく充実していました!
ここも写真撮影ができなかったのですが、ここローテンブルグの歴史について詳しく展示してありましたのでオススメです。
入口で日本語のパンフレットがもらえます。
ちょっと辺鄙なところにあるせいか、入場者はあんまりいなかったのですが、是非入っておくべきだと思います。
最初にあった「角をつけたモーゼ」。もう最初見た時は高度なギャグかと思ったくらいでした。いや誰か良識派はいなかったのか。なんでこんなもん作っちまったの。
その回廊の終わりにある「哀悼する守りの女神」は、哀悼してんだか二日酔いなのかわかんないような格好をしてました。
始まりはそうでしたが、たとえば昔の尼僧が使っていた部屋とか、中世のアーマー好き必見の部屋があったりと楽しめました。本当に、甲冑萌えの人は絶対行くべきだと思います。

ローテンブルグは庭園だけでなく街中に花は咲いているし、とても可愛らしい。
…ええ、当然の帰結として蜂が飛び交っていることを除けば、本当にいつまでもいたくなるような街でした。
私は雷と同じくらい蜂が嫌いなのに…気温の低いスイス以外、ヨーロッパではあらゆるところに蝿と蜂がいる!ヨーロッパでは生きていけない。

昼食代わりにと、ローテンブルグの名物であるお菓子のシュネーバルを食べましたが、チョイスはプレーンでよかったと思います。大きい。後で聞いたところ、チョコをチョイスした友人は甘過ぎて半分で捨てたそうです。
シュネーバル店内には、その甘いにおいにつられた蜂さんがぶんぶん飛び交ってます。ショーウィンドゥにも平気でいます。気にしてくれよおやじ!
シュネーバルは市庁舎で座って食べていたんですが、その近くに林檎のしぼりたてジュースを販売している屋台がありました。お姉さんは蜂がたかる中、タンクトップで商売しておられました。パネエっす。