Ave Maria

 

Ave Maria (講談社ノベルス)

Ave Maria (講談社ノベルス)

 

 

蒼の成長物語。別に日々彼は成長していったのだし、この物語で成長したというよりは、蒼の視点で見たらこうなのね、という自然な印象。

私はクソ馬鹿正直な翳君が割りと好きなのです。

ちなみに蒼三部作?である表紙で、やっと鳥が空を飛べてるのもいい。

 

最初っから蒼は「京介だけの蒼」でいられなくなったことに不安を感じ始めていたけれど、それはある意味蒼が今までの世界を壊して、新しい世界を構築する、もしくは世界を広げる、とにかくそういった意味と同義であるから歓迎すべきものである。

と自分に言い聞かせながら京介が不安定になっていたら面白いなあ(鬼)

 

曲がりくねった道。ビートルズは家に結構CDはあるはずなのに、さっぱり思い出せない。

のでyoutubeで聞いてみた。思い出した。この寂しい曲。中学の時は、この寂しさが大人感を掻き立てたもんだったが、今聞いてみるとなんだか希望が持てるようにすら思う。彼らはそんなに年齢がいってない人たちだったはずなのに、どこをどうしてこんな美空ひばりみたいな歌を考えだしたんだろう。

 

Ave Mariaシューベルトの有名な、と言われても、Ave Maria gratia…と続くあれ(つづりは適当)しか知らなかったけど、メロディは一番有名なのと同じだよね?(たぶんVictoriaのよりは有名だと思うのだが)

個人的にはYoko Mariaさんのが一番かおる母さんのイメージにあっていた。温室、薔薇、ゆりかごな。

 

それにしても同人で書かれた翳と深春の出会いが読みたい。むしろ篠田真由美がコメディ!という点において。でも完全にコメディとなるとそれはそれでこっちが眉間にしわを寄せてしまうと思うし、なら読めないなら読めないでいいのかもしれない。