センチメンタル・ブルー

 

センティメンタル・ブルー 蒼の四つの冒険 (講談社文庫)

センティメンタル・ブルー 蒼の四つの冒険 (講談社文庫)

 

 

翳ん家ってそういえば音楽一家でしたっけ。翳っていうある意味暗い名前をどうしてつけたんかなあ親御さん、と思いましたが、そうか芸術一家なら仕方ないか。。

この頃ちゃんと翳は「嶺生と一緒になったらなんか男と女って感じになりそう」的な理由で香澄を緩衝材にしているとかモノローグしています。なのになぜにAve Mariaとかそのあたりになってくると蒼との友情がメインになってくるのだ。

いや悪くないんですけど、むしろごちそうさまというレベルですけど、蒼と翳の関係は蒼と世界との関係であり、京介と深春や神代先生との関係のようなものだとわかっているんだ頭では!だけどしょうもない頭は勝手にふわふわ幸せな気分になってくるんです…ごめんな翳。別にギシギシだなんて思ってないから許せよ。まあ生涯結婚できんとは思ってるがな!

 

翳を追って手を出した短編集ですが、ミステリ自体はわかりやすいです。短編集なんだしね。で、ゲバ時代の闘争を「蝿の王」をモチーフとしたり、蓉と英の話で「鏡の国のアリス」を出したりというのが面白かった。

蝿の王」に関しては同じ出版社で他でもモチーフっぽかったが、閉鎖環境下での共食いの話だったと思う。こういうゲバ持って立てこもってって話を読むとエイゼンとサウル(@キル・ゾーン)を思い出す。