“文学少女”と飢え渇く幽霊

 

 

これはなんといいツンデレあ、琴吹さんのことです。

とりあえず1巻を読んでいないので誰だ美羽、って感じなんですが。

「失ったものを取り戻す方法」。時間を戻すこと。それは不可能だから、人は後悔しても歩んで行くしかないのです。と流人君が言っていたような。水妖で。

 

しかし何の本がモチーフかというのがわかったというのは結構な成長なのではないでしょうか、と思ったり。嵐が丘だなーって思うと同時に、ALIPROの曲が流れてきました。あれ好き。(あ、でも水妖に「嵐のように~」ってあったから連想したのかな?)

なんだか砂の城のような話だと思いました。たて続けてこういう物語を読むと神経がすり減って、でも人が愛しくなります。

姫倉から自由になりたかった麻貴先輩は、蛍に感情移入したところもあったでしょう。その輝きにある意味憧れていたから協力したと。この出会いが恐ろしい勢いで、それこそ嵐のような勢いで、麻貴先輩を変えていくなんて。最終的には麻貴先輩こそが嵐でした。

 

「わたしは、この世のありとあらゆる物語の読み手にすぎない」かつてそんなふうに思っていたこともありました。でも遠子自身も物語の一部であると思うのだけれど。自分は自分が主人公の物語よと言ったのは薬師寺涼子だったかしら?