黒百合の系図

花ゆめの古典シリーズにのっかってみました。

彼女の作品は言わずとしれた例のアレ、ガラスの仮面しか知らないのですが、個人的には姫川亜弓派です(派閥なんてあるのか?)ああいう努力派好き。

黒百合伝説は最初から“鬼に頼って出来た子”というファンタジー設定があるので、最後御祓い屋さんが解決しても納得ですね。

最初に“鬼姫伝説”について語られた時、あれ、これ鬼姫の話要らなくね?と思いました。だって鬼姫が生まれたことと、飛竜の一族が祟られたこと。この二つの関係性がゼロだったのですね。

でまあ登場人物が少ないというのもあってw、生贄にされたのが鬼姫で、だからこそ祟る力を持っていたというのは理解できました。でも最初、お殿様を死に追いやってしまったのは(事故とはいえ)止めてしまった自分だって飛竜が考えたなら、鬼姫を追いやったのは八つ当たり、と取れなくもない。

でも鬼姫の力がすごく強かったから領土も拡大出来たわけで、要らなくなったら殺してしまったというのは、判官話に似ている。

 

ストーリーとして安希子と源太郎がメインCPだからそこはいいとして、秋月さん家の志郎さん!あなた最初真澄様かと思いましたことよ!!w

しかも病弱で都会から帰ってきた、心配性の妹がいるとかなかなかアグレッシブ?な設定で、もっともっと源太郎と絡めると思ったのに、結局そんなに出てこずにイイ人で終わりました。なんだったんだーい。

それにあれだけ鬼姫の呪いがすさまじい(電車)なら、秋月の人たちが財産を(鬼姫に操られたとはいえ)乗っ取った設定要らんかったんじゃないかなーと思います。その方がすっきりする。

伏線はうまくてわくわくした分、ページ数の少なさに泣かされました。

 

さて、黒百合伝説で速攻で思い出したのが、「あなたの…です」の話。つまり佐々成政。(つまり?

百合姫の怨念とか、黒百合が咲いたらあなたの死、とか。

でも歴史は必ず勝者の手によって残されるのだから、これから何を考えればいいのでしょうね。

 

黒百合の系図 (花とゆめCOMICS)

黒百合の系図 (花とゆめCOMICS)