桜蘭高校ホスト部

最初有閑倶楽部っぽい話にするのかと思ってたらただの学園コメディでした。しかもギャグがすさまじい。

主人公の周囲が異常なハイテンションだけれど、誰より主人公が冷めていてツッコミ。しかし冷め具合が尋常じゃないのでそのうち周囲がツッコミになるという構図が好きでした。時々ハルヒが女性ということを忘れる。だいたい一人称が「自分」ってどんな男前だ。

あの殿のエネルギーってどこかで見た覚えがあるんだけどなー。まるマとかかしら。どんなことも楽しみに変えてしまう、それがお金持ち特有のものだとしても、その性格を皆が愛した。

 

一番好きなのは常陸院の双子ちゃんです。いやそれ以前に双子ってなんかヤバいという私のイカレた感情は自覚しておりましたが、あの双子はやばい。

相互依存である彼らが、ハルヒを通して自分の世界を広げる努力をするところがやばい。特にクールに見えた馨の依存っぷりが実は一番やばかったという話はうっかり泣きかけました。ちくしょう大好きだ馨。

あと兄のくせに(そんなに変わらんけど)馨に拒絶されたとパニックになってモリ先輩の家に家出しちゃう光はかわいすぎるだろ。(あわてて馨のとこ行ったハニーといい、テンション的には真逆の先輩がつくのだな)

馨は優しくて、でも自己犠牲というか少し内向的だから、光が髪染めた時は、ああよかったーって思いました。

あの双子はあのままではいられなかったけど、それでもこれからもありつづける世界を持てることが素敵です。

 

ハニー先輩とモリ先輩はそのほかの人より大人だったというか、安定していたというか、二人でいるからかしらね。世界がそれなりに安定している気がする。

2年の恋愛事情を一番しっかり把握しているという怖い二人でもあるのだと思います。

 

しかしその後何故に彼らはボストンに全員飛んだし。殿がお茶を入れられるようになったと思うと感慨深いです。

この話は結局のところハルヒが人間が好きになりました話ではないだろうか。間違ってない。

あと庶民ネタが結構好きでした。鏡夜先輩の「こういうところでは早いのがウリだから」とマックを思いっきり食べていた姿が忘れられない。