旋風は江を駆ける

 

旋風は江を駆ける(下) (かぜ江シリーズ) (コバルト文庫)
 

 

一冊出しただけの作家さんに、「次の本…上下巻にしてもいいですか」なんて言われて、「ああいいよやってごらん」と平気でやらせたコバルトはある意味すげえと思います。この心意気で新しい作家さんを育てて行ってください。

私はこのシリーズから入ったおかげで見事に洗脳されて呉ファンになりました。だからきっとその場ではワンコインで上を買って、うっかり下も買うということをしでかすに違いない。

 

そういえば周瑜って美形だったな。

子明が呆然としてくれたおかげで思い出しました。旋風江の周瑜ってボケててスカしてて楽器のエキスパートとしか思わんのやもん。あと、漢室が嫌い。既存の勢力が嫌い。力のない者に膝をつく自分が嫌い。

なんだこの我がままさん。ずいぶんとまあ。

「愚かとしかいいようのないあの方のために、私はここまできた」愚かというのは、命があっけなく奪われることを知らない愚か者。だからこそついていてあげなくては、って思ったんじゃないか。周瑜はある意味、自分の存在意義がなくなったらあっさり楽師になりそうだからな!

なんであいつあんなにバカなんだいつも突っ走りやがって、こら待たんか!と言いながら策の後を追う瑜っていうのが私の理想ですね。

そして倒れるとかもう…。結局策は瑜のことをそれなりに気にかけつつそれなりですからって状態だったわけですねw

 

太史慈と策との一騎打ちもありますねー。最初に読んだ時は策瑜に心奪われていましたが、よく読むともうイケメンすぎるわ二人とも。何を地で走れメロスやってんの。

 

あとがきがいっつも面白いんです。

ピーチトリオっていうのもツボったし、臥龍がただいま冬眠中でいらっしゃるというのも楽しいです。