富士登山 ①

私に筋肉痛と日焼けを残してくれました。冷やして、弱めのステロイド塗って、こすらないようにしている手の甲が赤紫。腫脹するほどの日焼けは初体験過ぎて(なにせ運動しない女だもので)、正直ちょっとびっくりした。
でも月曜日だから私に会う人が皆びっくりしてた。殴られたの?はともかく殴ったの?ってなんだその質問。

ちなみに行きつくまでもそれなりに大変だった。
そもそも名古屋からは静岡に新幹線で行って、それから(こだまじゃなけりゃ)乗り換えて富士に着くわけです。(こだまだったらたぶん富士宮とか新富士とかあるはず)
…なんか新幹線の中にダ・・・マみたいな人たちがいてちょっとびっくりした。

そして静岡で乗り換えてホームライナー沼津で富士まで。予定じゃなかったので乗ってから車掌さんにチケットを買わせてもらいました。
普通の席じゃなくて(たぶんそこは指定の人しか乗れない)真ん中にテーブルがある、向かい合わせの席。
時刻は22:00に富士に着くような時間で、名古屋を20:30くらいに出発する前は焼き肉とビールをひっかけてきてました。
横を見るとガキカップルがいちゃいちゃしていて、その前には地元のおばさんっぽい人が少ない荷物で乗ってる。私の向かいにはロリファッションの可愛い子がいて、時にめちゃくちゃ可愛いしかめっ面しながら携帯をいじっている。
そして私は恩田陸黒と茶の幻想」を読んでいるわけです。
あーいいなあ。夜に乗る列車って最高です。これだから寝台列車がなくなるとかもう日本の損害だと思うんだ。

とここまで言わばディメンション2な私がテンションをあげていたというのに、富士で待ってたクラスメイトを見た瞬間に負けたと思いました。
なんつーか…なにそのテンション。名古屋から下道で6時間、ずっとそんな軽快なトークしてきたわけ?と。
私が時折、というかよく、このクラスメイトに絶対勝てない何かを感じるのはこういうときです。

富士駅から車は富士山の五合目に向かいます。
富士山には 4つくらいの登山道があるらしいですが、今回は富士宮ルートを使用しました。理由は、1.駐車場までの富士山スカイラインが無料、2.頂上までの最短ルートってことではないでしょうか。出発地点の標高は最も高い2380mで、頂上までも近いということは、逆に言えば高山病患者は一発アウトです。
フルカ峠でもユングフラウヨッホでもまったく大丈夫な私は、そのあたりは考慮していませんでしたが、高山病でリタイアするというのも結構聞く話なので、気をつけた方がいいかもしれません。
富士山スカイラインは、控えめに言って樹海でした。なんか道がぐねぐねしてた。それこそフルカ峠の時みたいな根性が必要だと思った。私運転出来ないから知らないけど、大変そうなのはわかった。夜だし。霧も出てくるし。
のぼった五合目には結構たくさんの車がとまっていました。山開きの1週間後の金曜日の真夜中(正確には土曜日の0時)に、富士山に来る人多いんですね。
あと、車のナンバープレートが多種多様な場所で面白かったです。かわったところだと「日本一周中」とか貼ってあったり。
日本一周ならいくらでも他の場所に行けばいいのに何故富士山にまで上ろうと思ったんでしょうか。
本当に暗くて、眼下に街の明かりが小さく見えたり、空には星がアホみたいに見えたり、天の川を喜んだりとテンションが異常だったことだけはわかります。
(五合目には無料のトイレがありますが、ティッシュは持参で。)

車中泊で朝の3:30まで寝ましたが、あんまり眠れなかった…。
朝の3時に起こされましたが、まあ寒いのなんのって!五合目でも十分寒かったので、これは山小屋で宿泊した後輩が「寒かったです(><)」とメールをしてくるのもむべなるかな。
薄明かりではありますから、4時から登ろうという人はライト要らないと思います。

ちなみに今回の格好:スポーツブラ→ユニクロのドライ下着の半袖→ユニクロのスポーツ用みたいに風通しのよい長袖→ジャージの上、と、ジャージの下、でした。上にはあと冬用に着込むようなジャージ(フリース代わり)を持ちましたが、結果五合目の朝と頂上でしか要らなかったです。雨も降らなかったし。
f:id:kfushikian:20200726162202j:plain
登山口には「富士山八合目からは残雪が多いため通行止めになっています」と書いてありました。
警備員さんに聞くと、「登ってみて、降りてくる人に聞いてみてください。八合目以上は公道ではないので責任持てませんってことです」と。なんか柔軟性がありすぎます。

五合目から六合目まではなだらかな登山道だけれどゆっくり歩いて30分くらいで到着すべし、とか言われてますけど、あとから計算してみたらここを17分しかかけてませんでした。(ここをゆっくり歩くかどうかでピークハント出来るかどうか決まるとか言われたくらいなのにw)ペース配分って難しいですよね…。
標高的には100mくらいです。まだ周りに緑が見えます。

六合目からは横に宝永火口が見えます。サバンナな気分になります。
この火口が段々足元に見えてくるので、自分の高さがわかろうというものです。
段々雲も足元になっていき、さらに駐車場から高くなることも認識します。
そしてそろそろ森林限界という言葉が脳裏をよぎる。
六合目の次は新七合目です。55分かけて登りました。だいたいこのコースでは山小屋から山小屋を1時間程度で歩くように規則正しく並んでいるようなので、なかなかのペースです。
割と下を見てもきれい。

新七合目の次は七合目です。正直第一関門はここだと思う。なんかすっげー辛かった…! 3000mに達した標高が悪いのか、出発して2時間もしたらエネルギーがきれてきたのか(カロリーメイトなどちょくちょく食べていきます)、淡々とジグザグと登っていくのに飽きたのか、とにかくしんどかった。50分くらいかかりました。
ちなみに何考えてたって「富士山なんて直高だって登ってねえよ!」から始まり、「林家の若枝すげえ」に落ちつきました。噴火ぎりぎりの山に登った挙句天界ゲームして勝ってしれっと地下に流されても平気なアシュレイを心底尊敬します。あの時死にかけたのはどっちかって言うとアシュレイの方じゃないか?
七合目から八合目もしんどかったですが、30分くらいで登っていました。ハイペースすぎるわ。。
クラスメイトの男の子たちは待っていてくれるのですが、とにかくいい笑顔です。なんだろうあいつら。
八合目からは奥宮の境内になるそうで、ちょくちょく鳥居が見えてきます。
このあたりに登山途中の写真がないのは、もうそんな余裕がないからですw