ミラージュ最後の良心の巻。
何この懐かしさ…最後が対向車の田んぼ落ちなんだぜ?ここから先割とロクでもない終わり方しか覚えにないので本気で懐かしかった。
最後の良心とか言ってる割にはいくつもの名台詞が出てきてるけど。いやまあそうじゃないミラージュとかミラージュじゃねえって思うが。それはそれこれはこれ。
高耶さんにはいつまでも幸せに暮らしていてほしかったのですよ私は。
序章
これが三角関係の幕開けだったのですよね。
私は正直美奈子=譲だと思ってました最初は。え、そんな感じしなかった?最後には最終兵器ゆずるんになってしまっていたけれど、なんか最初に美奈子っぽいなあって思ってしまったせいで愛しさがある。
鮫が尾を降りたらもう北条の地だったのよね…。景勝に対する恨みとかじゃなくて、謙信公に、越後に災いをもたらすことになってしまったことを嘆き、謝罪のような気持ちを抱いているところが切ない。最終的にこの乱の後遺症で越後はどんどん落ちて行くわけだし、それを見ていた彼らの気持ちは、遠いどこかから見ているようになってしまっていて、彼らの中だけに関係性が深まったのは仕方がないのかな。どこにもいかないでほしい、と。
いやそれだとねーさんがおとこまえって話になるだけだけどさ。
夢の記憶
チーズバーガーを食べる千秋さん。JR奈良駅まで出てファーストフードなお二人。もうちょっと体にいいもの食べなさいよ!あのあたり食べるところたくさんあるでしょが。ポテトとコーラじゃ腹壊すぞ。あと手は洗え。
ゆずるんって千秋と相性が合ってるんだね。まじですか?仰木高耶至上主義なところとか?
ゆずるんは4巻あたりまでは主人公になれる資格があったと思うの。なのになんでこうなった?まあ最強ドSコンビで信長と張れるからなあいつ。
でも記憶を取り戻したら景虎様は絶対ゆずるんのことについて言わないと思います。それはそれで女王様全開になるから千秋は困り損。それでこそ千秋!
ほいほい火。竜王山に向かってほーいほーいと呼び掛けると、火の玉が呼んだ人間に向かって降りてくるってなにそのこっくりさん。
まほろばの少女
ちーさんはいくらなんでもお寺の縁側に寝ころぶのはよくないと思いますよー
とりあえず題名見ると笑えてくるよね…全く誰のせいよ、私が東大寺に通うようになってしまったのは!!
直江が景虎が存在するという、それだけのことで精神的にも肉体的にも、本当に救われていると認識できて、それだけで満足していたらよかったのに。
たったひとつの帰る場所。景虎がいなくなったことへの絶望。それを乗り越えて人生に意味があるってわかっただけでよかったなら。
仏の救い。それは、本当は―。
永遠にかなわない、はるかな憧憬なのかもしれない。
それを手に入れたのが、最終巻なのだとしたら。菩薩の悟りを、あなたのために捧げていいよって言ってもらえたなら。
そんなはるかな憧憬である蜃気楼を、直江はつかんだのかな。あなたが高耶を、微笑ませてくれたから。
普通に泣けてきた。。。
何もかもが限界を超えてしまう時間を、はかっていたような気がする。
最後の最後で、美奈子を信じた景虎(まあこのあたりの話の景虎サイドを読んでどないしたって思ってしまったけれど)を直江が理解出来たなら、最後に帰ってくるのは自分のところだという強靭な自負が出来たならよかったのに。そう受け取るには直江の理性はすり減っていたわけで。
そのあたりが全部景虎様の計算とかまじ恐ろしい。
景虎の愛を、この魂に奪い取りたいだけ。終わらない嵐の夜を抜け出す光は、でもどっちかと言うと美奈子のことなんじゃないかと思う。マリア様。
織田に捕えられておとりにされたとか書いてますが、美奈子と直江を見た信長さんはどんなドSな言葉責めをしたのでしょうかw
美奈子さんは直江と傷をなめ合うような形にされたことを一番よく知っていて、でも景虎様が自分を想う気持ちもちゃんとあるって知ってたから、理解して死んであげれたのかなあ。
浄土を垣間見ることが出来る、二月堂の残照。
胸をうつこの美しすぎる最後の瞬間を、共に魂に灼きつける…、
ここに、
あなたがいてほしいと、
はるかな残照に向かって祈りたくなる。
この後の台詞はもうおいおいおいおい!ってくらい有名なのですが、今冷静に読んでみると、意外に何を言っているのかよくわからないw私の脳みそがあほなせいですか、そうですよね…。
この空は…。
あなたをいとおしいと思う気持ちに、よく似ている。
この空ってええっとあの浄土な空のことだよね?壮大で美しいあの景色のことだよね?それが自分の愛に似てるだと?
おまえ…どれだけ…(呆然)。ちょ、自分の気持ちをあれだけ醜いだなんだと言っておいて自分でそれを言うか…!
単に包み込むように愛したかった。でも自分の立場的にはそれが出来なかった。それをあっさりしていく美奈子が憎かった。崩壊して喪いかけた。だから今度こそは護りたい。
単純に言うとこの独白はこういうことなんかなーと思いましたが、ちょっと待て直江。おまえのその野蛮で美しい獲得欲や征服欲はどこ行った!自覚してねーのか!
ただ直江的には美奈子いらんなと思いました。単に包み込むように愛したかった。立場的にそれが出来なかった。戦いで喪いかけた。今度こそ護りたい。
綺麗な方程式ktkr
まあそれで済むんだったらミラージュじゃねーよな(結局そこかよ!)
でも私だったら、「じゃあ戦いなんてなければいい」って思って闇戦国がおさまるようにより一層の努力をしたいと思います。そうじゃないところが直江。っていうかこの世界ですよ。
それだけの問題じゃなかったからな…そりゃしょーがねーよ…
平蜘蛛
本当に直江さんがいいことしか言ってないよ…
「信長が残した功績はやはり認めるべきなんです。私たちが、今のこの世の中を肯定しようとするならば」
「けれどそうやって考えつめていくと、歴史に名を残す残さないにかかわらず、今のこの世界をつくるために不必要だった人間なんて、本当は一人としていなかったんじゃないか、と思えてくるんです」
護法の峰
(お寺に来たいとは、変わった女の子だな)
ほっといてください。
火の蛍
ここもやばいですね。っていうか直江に注目しすぎ。
「そんなこと…おまえにできるのか?」
できてしまったわけですが、まさにその30年前のことを言っている直江に比べ、高耶さんはその直江の悲壮な様子に出来るのか?って言っているし、きっと薄々気づいている彼は、景虎の無意識の後押しみたいなものがなければ出来ない男だってことを知っている。
直江って本当に優しい男ですが、それでも優しさだけではない男なんだよなーと思います。
過去を乗り越える力が欲しい。
来たるべきその時が、どのような形でやってくるにしても──。
それが自分たちの〝終わり〟にならないように。
そのむこうにあるはずの未来を……。
もし信じていいのならば。
来るべき時っていうのはえらい形できてしまったわけですが、ここまで考えてる直江はまさに、「直江に出せる答えはとっくに出てる」状態なわけです。だから景虎様が動かざるをえなかったのですが。
「……ゆるして……ください……」
「……私を……こばまないで──……」
刹那の幸福でもいい。
朝がくると知っていても。せめて夜明けまで。
この胸の中にいてほしい。
あなた、という、たったひとつの……。
私の、命──……。
キス、したよね?(真顔)
怨恨の龍
海の見えるあの家に帰ることをただ懐かしむだけではなくて。蜃気楼を現実のものにするために歩きだせ。
「確かに誰かさんのためなら、まったく見境なくなるよなあ」
ちーさんもまさか、ここまで見境のない男になるとは思ってなかったに違いない。
そしてこの戦い、千秋と高耶さんは霊波同調してるし。
なんだこの千秋無双。
終章
壊れてしまったこの人を腕の中に抱いて、もうどこにも逃がさない。
あれー?直江はちょっと前までまともなこと言ってたのにこれですよ。
まあ白い牢獄ではそうだったし、そう考えれば芦の湖でもそうだったわけですが。それでも直江は、そうではない世界を望み続けて景虎様の命をつないできたのですよね。
「おまえら二人、放っておけねぇよな……」
吹いた。どこまで三国一のオヒトヨシなのかおまえさん。