獅子疾走る
まだまわらない未熟な舌で話しかけた。
未熟な舌ったらずな直江!なん、なんぞこれは!!ぎゃああ!
もう次で生きなくていいって、そういうことを言いに行った相手は直江と、それから色部さんくらいだったのではないかしら。
でもこれだけ生きるのに倦んでいたからあと100年…少なくとも70年、信長さんが復活するまではまだまだこの状態だったんじゃないかしら。
それを思うと信長って本当にいい当て馬だったのですね。ラスボスとしての格もすごかったけど。
時代が生きていて、反して夜叉衆は疲れていた。
生きてるなあ。
俺たちも灯をつけよう。
みたいな土方さんの言葉が「燃えよ剣」だか「血風録」だかにあったような気がしたのですが、そんな感じ。その心がないよ。
景虎様は長く生きることに。直江はそんな景虎様に何も言えない自分に。とても、疲れていた。
この幕末編の疲れっぷりを見ると、「一度だって弱音を吐かない景虎に、ずいぶん夜叉衆は救われていた」的な20巻の独白が一体なんだったんだ?と思う。あれ、そんなでもなくね?景虎様ずいぶん心配かけてないか?
「あたしは見つけたわ、生きる意味を」
晴家ちゃんはずいぶんと強い子だったと思います。夜叉衆が、死人であるけれど、生きる意味を見つける、というののきっかけになったのは晴家だったと思う。
使命について、それが本当にライバルもいない状況でやり続けるのはしんどかったろうなと思う反面。
その愚痴をずっと直江は色部さんに聞かせていたのか。頑張れ色部さん。色部さんの精神力こそ半端無いです。
「上杉景虎として命令なさい」
この野郎!!って景虎様が思ったとしても無理ないですよね。
とりあえず、長秀さんは景虎様に言われたって換生する時はすると思います。普通にあの人は生きることをそんなに倦んではいない気がする。あと晴家もそうだと思う。そう思うと、皆を解放とか言いながら直江のことしか考えてないんじゃないかと思う景虎様がまじで可愛いですね。
夜叉衆を想って解放するということを考える景虎様はまだまだですね。解放するものが愛なんですよ(ドヤ顔で)。
おまえの腕を掴んでいてやるべきは、このオレのほうじゃなかったのか。
ていうか直江の忠義がどっからきたのか、景虎様は本気で考えた方がいいと思います。
直江が小さい記憶があるからか、景虎様がやたら優しいです。でも景虎様にこんな護ってもらうんじゃなくて、護るためにこのことから直江が大きい宿体を選んでいたら笑える。
「やっぱり、あなたにはあたしがいないとだめなのよ、景虎」
口をあけてしまった…ねーさん何この男前さ加減。
だってあれだけ、尊王攘夷に走っておいて。ちょっともういいや返上!って。
晴家は本当に景虎様のことが大好きなんだなあと思いました。素直に。
ちなみに。池田屋のことは本当にそうだと思います?
いやあ私はあの人たちなら(狂というのが美しいとか言ってる変態なら(PEACEMAKER))やりかねないと思ってました京都炎上。
ただ正直新撰組や慶喜さんでもそういう腹黒いことしそうだから。
池田屋を志士から見るとなかなか…辛い話だなあ。って言うか今更だけど、獅子って志士とかけてるのか?
吉田稔麿がこんな感じで出てくるのはあれか、やっぱりPEACEMAKERと!いうこと!でよろしいでしょうかああああ!
「あなたは生きているのだから」「資格なんて関係ありません」「死人だからこそ求めるのです」
四国編の彼の感情は、このあたりの直江の言葉から始まっていたんじゃないかって思うのです。
彼が世界に向けて発信してきた言葉は、大部分がもうあいつの言葉からきてるんじゃっていうのはつくづく思うことですが、それだけでなくて、直江の言葉から高耶さんはいろんなものをずっと得てきたんだって思います。
もう一度生きるということをさせてきたのが直江なら。生きる場所だって思えたのは直江が来たから、追ってきたからなら。
手に負えない頑固さも、一途さの裏返しのように感じられるのが不思議だった。
それを世間ではほだされているっていうのですよ景虎様。
最後には並んで歩き始めた二人。振り返ることはなくても、一緒に歩けるならまだよかった。
すごく静かで味のある関係を続けていたのだなあと思います。
淡々とした。それは主に景虎様の方のテンションがそうだったからで、相変わらず直江は暑苦し…いやそうでもなかったな。
長秀は相変わらずでした。確かに邂逅編と比べると丸くなっているなあ。千秋と比べるまだまだだけど。