死者の灯す火

 

死者の灯す火 英国妖異譚5 (講談社X文庫ホワイトハート)
 

 10月31日はバニーちゃんの誕生日だってわかってたけどなんにもしなかったどころかパソコンも開かなかった方です!

いやまあ落ちついて…

 

というわけでハロウィンです。この頃の絵が好き。さりげなくいるヒュー。

そして裏というか中のユウリがランタンからちら見してるのもすごい。なにこれ誘ってんの?

そんなこと言ってるとシモンさんに刺されますねww

 

このお話でついにアシュレイさんはユージーンに乗っ取られるわけですが、自分で降霊会モドキをしてアンタッチャブルに呪いをかけられたことと言い、彼には学習能力ってものがないんじゃないかと思います。

シトー派は個人的にはブルゴーニュワインのイメージしかなかったので、いきなり怪しげだなあと思ってしまいました。ワインをおいしくしてくれた人たちというイメージ(ひどい

ユージーンが「輝かしい」だの「聖なる」だの書いてあったせいで、シモンさんと交じってしまっていました。

そしてジョン・シーン=ジョン・オブ・グラストンベリーは、グラストンベリー修道院をどう思っていたんだろう。知りたいという欲求は、時に自分の禁忌に触れることでもしてしまうのだろうか。ベネディクト系にも色々あったのですかね。

 

「お人よしになるにはあまりにバランス感覚に優れている」シモンさん。マクケヒトはさりげなくちゃんと分かっているなあと思います。そういう感覚がぜひとも欲しいが、シモンさん曰くの「身勝手でわがまま」ってことですよねわかります!

でもシモンさん、はちみつは…幼児には食べさせてはいけないって…。。

 

アシュレイさんは6巻への布石か徐々にバランスを崩してきていますが、こういう、うっかりで身を滅ぼすアシュレイは私は割と好みですw

ユウリを新婚旅行に誘っちゃったところといい、ヒューへの想いを認識しないままで思わずユウリに八つ当たりしちゃったりとまあ可愛いこと。挙句シモンにすら言い負かされるとはね!

でも私も巨大な十字架を背負っているのはシモンさんとは思いますけどねw本人の勝手ですよあれは。ただ周囲がどう見ているかを、今こそアシュレイはシモンに言ってあげてください。シモンさんだからあなたはもう大人なんですよ!ユウリは自分で歩いて行けるし、シモンは十字架を背負うことに喜びを覚えていたとしてもセイヤーズのように眉をひそめる者だっている。よい先輩を持ってよかったねシモンw

 

そんなアシュレイの真似をして似非アシュレイと散々な言われようなエマーソンですが、まあなんつーか中二病ってこじらせる前が一番痛々しいなって思いますよ。(真顔

 

さて妖精王の申し出であるところの「死者を生き返らせる」器。この頃は平気で妖精王とか出てたのよね。

使えばよかったのに。でも「道を開いて死者をこの世に送り出し」たら、色々まずいよね。。

 

「ヒューには、僕の声が、聞こえていた」「ヒューは、僕のところへ、僕の声に、戻ってきた」

なんていうのかな…結局ヒューとユウリの間にあるのはお互い後悔と罪悪感だけだったってことなのかな。一番正統に友人だったもんね。負い目を感じていたけど、ユウリはやっとそれから解放されたと思います。そして一つ強くなって、妖精王の申し出を断った。ああそれがきっと友情だね。

これ読んだ後に「背信の~」の表紙を見ると泣けますね。

酔っぱらってユウリに抱きつかれた挙句の言葉がこれと思うと泣けますねシモンさん。

 

ハロウィンはケルト万聖節の宵祭。収穫が終わり、死者がこの世に戻ってくる。そして冬が始まる。

だとしたら冬っていうのは、次のクリスマスですね。よかったよかったアシュレイが生きてて。