醒めた炎

心底新撰組からはまってよかったと思うのは、長州からはまっていったらもうね、
あいつら空気読めよ!!!って思うから、です。
すげーからな。あの時点でそれはそれで時代の流れだったし、彼らも彼らで目的があってやりたいことがあって
…なんてかばっている時点でもう彼らに一定の愛情があるんだけど。
でもあそこでどれほどの志士たちが死んだか…なんて、長州を神格化していたら思っていたと思う。
逆に新撰組にはまっておいたせいで、長州を神格化することもなく、いられた、といえばそうだけど。
特に松下村塾にはまってみろよ!四天王栄太が、あの俺様が死んでしまったとかもう!!!
そしてそれが来島の爺様に火をつけてからの、長州の攘夷派というか過激派というか尊皇攘夷派というかw
そいつらが全部死んでしまうような禁門に突入してしまうんですから!
まじで来島さんにきれてた高杉さんが野山獄に入ってなかったら、一歩間違えて桂さんが空気読まない新撰組連中に斬られてたりしたら!
どんなことになってたと思います?ときれていたような気がする。

だけどあいつらも長州の連中も結局一緒で、育った場所と刷り込まれた教えが違うだけなんだ、って印象を受けてからは。
あのテンションはあの時代のものだったんじゃないかと思うようになった。
そんなおばかたちの集まりで、だけどそれがぶつかり合ってあのエネルギーを出すようになったなんて。
日本人でよかった…(そこか?

あの長州の人たちの、常に海防意識にさらされていたところとか。
あの関が原でお人よしすぎてなぜか西軍大将なんぞにさせられていて(しかもあれ石田VS徳川みたいな扱いされてて有名じゃないし!)
それであんな領地につっこまれてそのときの薩摩の動きとかまじなんなのあんたら!って感じだし!!
吉川さんとか小早川さんとか三本の矢はどこ行った!みたいなところとか(いやその教えがあったからこそ、自分たちがどれほど貶められても主君だけは的な??
ずっと耐えてきて藩には常に水戸の発想の人がいて、
松陰先生という純粋温厚な過激派を生み出して、明倫館あるのにそっちに行っちゃうような、
ようは「どうにかしなきゃ」っていうお勉強大好きっ子がたくさんいたわけで。
お勉強大好きというより、なんとかして這い上がってやるという意識。
それはのちにガタや俊輔によって達成されるように(桂さんとか聞多とか所詮ぼんだからよ!)。
恵まれていては人間腐っていくだけやで…(自戒

 

醒めた炎―木戸孝允〈下巻〉

醒めた炎―木戸孝允〈下巻〉