とかげ

 

とかげ (新潮文庫)

とかげ (新潮文庫)

 

 

私は以前、吉本ばなな江国香織みたいにむやみにエロに(性行為に)もっていかないから好きと言った記憶がありますが。

そんなことはなかったぜ。

 

「いやし」がモチーフであるかどうかはよくわからないわけですが、でもやたら宗教臭いというか、「運命」というものについてのお話であるとは感じました。

 

「そのひとたちどうしだけの言葉でしゃべってる」感覚はよくわかる。

会話は新しい人が来ると、言葉が違ってくるもの。

 

というか女が日常のささいなことを大事にして生きている、その感覚が理解できない男の気持ちもわかる。。

だって理解できないもの。どうしてあんなに愚痴っぽくて、綺麗なプライドがなくて、そして恋愛をすることが好きで、男が好きなくせに男嫌いな生き物なんだろう。女ってやつは!

なんでコイバナしか話題にならないのか、噂話を広めていくのか、そのくせ自分だけ綺麗でいたいのか。

それはもしかしたら私が女で、「同士」意識のみで喋っているせいかもしれません相手が。男も男同士だったらそういう馬鹿馬鹿しい会話をするんでしょう。

「したーい」「おいしー」「たのしかったよねー」「いきたーい」という感情を素直に表す言葉はどこか上滑りしていないかと私はドキドキするわ。

 

男も割と私は気を遣われていたのか、私の周りにいた男は上等な部類なんだと思うことがあります。初めて知り合った目上の先生方が、結局尊敬すべき点はあれど、酒に酔ってセクハラしたり、逆らえないと思ってはなから見下した物言いをされたり、というところを見ると、非常に残念に思います。

丁寧に言えばそういうことで、要するにもうあれだよ、うぬぼれてんじゃねえよ。

あなたはもしかしてご自分のことをご立派な人間でどんな女でもおちないと思ってるのかもしれませんけどねえ!

 

いかん愚痴になってしまった…これだから女は…

 

そのとき、突然に、

2人はもう終わるかもしれない…と思った。

でもそのときとかげが突然言った。すべてを変える魔法のタイミングで。

ふっとした瞬間にクリアになるというのがこの本の中にたくさん出てきて、それを私は非常にうさんくさく思ったりするのだけど。そういうタイミングがあやまたず必ず人生に一度訪れればいいなとは思っています。

 

「『短い金曜日』って小説知ってる?」「ああいうふうだといいな」

ほんとだよね。私もこういう死に方がいいです。

 

「あなたのことをみんなわすれてしまいたいとおもってる自分を忘れたい」「ちがう、私のこころの風景のこと」「私ほんとに一生忘れない」

わかりあえない矛盾もはらんでいるし、自分の発言に一貫性がないなってことに気付かないで目をつぶって、みちたものが太古からの流れた愛ならそれはそれで泰然として存在していそうだなと思います。

 

目に見えない変な圧力だった。

みんなでおちゃを飲みに行く時はわりかんで、一人だけごはんを食べたりしない。

行きたくなくても社員旅行にはいかないと、先輩と気まずくなる。

見えないふりができても、それがある限り、すっきりと視界が晴れることはない。

これこれこれこれ!!あるあるすぎるわ。なんなんだろ、この女性のコミュニティ。

小学校の頃に、魔女狩りとはおさらばしただろうと思うのに、社会に出てまでまたこういうことしててもうなんなんとおもいます!!!(おまえどんだけストレスたまってんの)