有限と微小のパン

 

有限と微小のパン (講談社文庫)

有限と微小のパン (講談社文庫)

 

 

 

あれ分裂してる「統合されてない」萌絵ちゃんの方が素敵じゃないかな?

と思っちゃったでござる。

それにすぐ対応できる犀川先生なんなの神なの?素敵じゃないですか。彼氏ですか。旦那でしたねすみません

 

万華鏡のように綺麗なランダム。これやっぱり最大限の賛辞だと思う。四季にそう思わせるものを萌絵は持っていて、最近統合されたけど、やっぱりまだ「一度にみんなが喋ってる」状態になるんだから、くるくると万華鏡状態。

萌絵の母、になりたいのかと思ったこともありました。

ネガティヴな極の一方。不安定で。ほとんどは両親とともに死んでいたのに、生きようとする一部は理由として犀川先生をあげていた。これは生きる理由となることを強制されているのではないかと。

そして四季がしたことによって萌絵は開放された?それは四季の親への思慕の救済なのか、それとも親になれなかった自分への?

「私はとっくに死んでいるのよ」

神様、お願いです。

 

真賀田四季とともに生きたいと願う核心の犀川

を抑える周りの犀川

ええええうーん私はそうは思わないけど犀川×四季になるのか?

結構わかりあってるもんな。ただわかりあって、それでもう別れてしまうのでしょう。完結した世界で分かり合える二人ではあるけど、それはあくまで犀川の一部。

なんかところてん思い出した、王子と毛人ではもう世界が広がらないと。

そういう意味ではずっと泣いている子を隠しているんだから萌絵の核心も犀川先生ではないよなあ。

スカートもはけるようになったけど、まだ泣いている子はいる。

「死にたかったらしねばいい」「死は、単なるリセット」

リセットして、最後の意志だけ残して、真ん中で泣いていた子は、眠れたかしら。

 

「暗くなっても、いつまでも砂場で遊んでいる男の子」

塙さんもいい人だと思うんだけどなー。

 

終わったあとはなぜか初花凛々を思い出した。あれはCoccoにしては中身のない歌と友人が称していた(精確には一般人のふりをすると中身がなくなるだったか)が、やけに萌絵ちゃんに合う。 

まだらな記憶棚に上げて 無差別級に祈った

暗い夜にも悲しい朝も 世界のどこかで消えてく

このまま吹いて吹かれて

笑い 泣き 眠る 届くかなぁ

ハロー ハロー ハロー