蛍 この星を舞い上がれ
すべての時は一瞬だと あなたは教えてくれた人
どうしても蛍というのは限りある一瞬の象徴のように思えます。
が、まあ葛川のケイさんは現実をみて強く生きていらっしゃるよ。
何回考えても、メデュウサって結構狂った作品。
どちらかといえば、藤崎こそが蛍です。
渡辺さんの青春時代の思い出。
渡辺さんのお兄ちゃんっぷりが素晴らしい。この人世が世ならBLの主人公(ヘタレ攻め)くらいにはなれたよね。
しかも熊本出身だし(しかも?)阿蘇で見る蒼い月とかちょっと待ってずるい私も見たい。
榛原の千パーセント本気にちょっとクスッとなった。可愛いな。
そんな榛原さんはもうほんと若くて素敵ですね!今となっては高い壁のように傲然としている榛原さんですが、この時はまだ若くて理想もあって美しいです。
いやー、でも藤崎とのシーンを思うに、榛原は父になりたかったのか、しら?最終巻では父を慕う子である自分を思い出したようにも見えたけど、そんな自己投影をしていたんでしょうか。いややっぱり榛原も子供だったのか。少なくとも彼は若かった。
榛原は藤崎を見ていて、思いっきり欲情したのだろうか?それとも親子関係について考えていたのだろうか?あれが藤崎のための物語だとしたら榛原も大概である。
「あれは、ほんとうは、いやなんだ」っていう榛原ひらがなモード。
拘束についての同意書。危険性。結構何気なくとってるけど。でも入院なんて普段の環境と違ってそれだけでリスク。
「今年の桜は、間に合わなかったな」
なんかほんと渡辺さんいい人ー。。
藤崎についてはまだあんまり語れない。
だけどまあなんかプライド読んだ時に彼を思い出した。芸術家だなあ。
両足切断したあと彼が気切しなかったってことはすごいICU管理頑張ったんですね!当時の医療メンバーお疲れ様!
藤崎と榛原については、走り続けてパーン!となったあたり、あの萩で絶たれてしまった二人のようにも思えます。
萩で終わってしまった、そこからもう、開崎には出会えるかもしれないけど、止まってしまうのですよ。
その、一瞬のパーン!という感じが、ましろき残響的というか、消え失せてしまう残響と余韻を思わせます。
そのあと、頑張って蜃気楼を現実のものにしようとした物語。本編がそうであって良かったです。
黒猫ちゃん。
ひびきのこの天才じゃないところがどこまでも好き。
そしてケイの魔性の男っぷり。
「でも俺はそういうお前の方が好きだよ」そうですね、一般人ではあるし、理解されやすいよね?
小夜子さんはいい女。
「その一言を使わずに、ありったけの言葉を費やして、そのまだ『名も無きもの』を表現できたらいい」
まさに神紋のストーリーというか。
「ーいしているとは、まだ言わない」
連城のことをそれなりに深く理解していたようで(でもその中でも女であったこと)。
梅沢さんまだ普通の人ですね(えー