グランド ブタペスト ホテル

 

 

結局人の中のつながりとか人情とかいうものが戦争で失われてしまったんですよってことですかねラストは。

ツヴァイクのinspireってことなのかい。

これだけハッピーエンドにしておいて。

ザ・有頂天ホテルと思ったらとんだストーリーだったぜ。

 

まあ個人的にはグスタヴ×ゼロの物語を読む腐女子でシメか、なかなか時代を感じているなと思いましたがね。

 

最初のゼロって名前にかけたリズム感とか、たぶんこれ英語の人様だもんなと想って見てました。一瞬先のオチがわかるだけにつまらんw

そしてグスタヴがすごく甘い顔してしたり顔で老人とラブラブしているのだけれど、最後に「自分と同じ、寂しい人を愛していた」ってゼロが言うのが切ないですよ。グスタヴも結局すごい人と言うわけではないのです。自己愛まみれの不全愛。だけどその不全愛でも救われた人がたくさんいた。(んだよね!)

しかも絵もってく?!こいつ自分で「彼女と一緒に死ぬよ」とかいっといて舌の根も乾かぬうちに「やっぱり売ろう」とかほんとブレブレ!そんなにブレブレでいいんですか。人間臭いにもほどがあるわ。

84歳は噛めば噛むほど味が出る肉…

 

途中からずっと出てくるあのおっかけてくる人(用心棒?弟?)が誰と会話していたのか終わってから考えたらあの相続人のことかーと思いました。いや、もっと深い裏があるのかと思ってました。

「少年と林檎」にその微妙な青少年さを感じて、それがグスタヴと一緒だもの。あーつらいね。でもそれを女×女の絵に入れ替えるところに笑いがありますよ。

あのメイドさんは仲間じゃなかったのか…売りやがって…

あの用心棒みたいな人はほんと働き者ですよね。あれだけ逃げたり隠れたりしたところをわざわざ追っかけていく(しかも雪山まで)なんて並みたいていの根性ではできません。

 

刑務所でそういえばヴォルフとギュンターって名前が出てきてほがああああと思いましたが、この名前はドイツ圏内では普通の名前なのかしら?

そしてギュンターが死んでしまうしね!

そうこの刑務所の話があるから、私はラストの国境のシーンではその刑務所あがりの人が助けてくれるとかそういう妄想してたの!

甘くなかったっす。