ロワール 2014.9

シモン・ド・ベルジュのおひざ元(?)、ロワールの古城へ。
Veltraのロワール巡りのツアーで申し込みました。Toursまで行くのが多少骨ではありますが、まあなんとかなります。それより駅前から右斜め前のOfficeにいくまでにスクエアがあったから迷ったぜ。黄色いミニバスってのがまさかバンだと思わなかったんだもん。
日本語の解説をイヤホンで聞きながら。でも運転手のおねーさんは日系人で日本語もある程度喋れる人だったので。

Amboise

 最初にアンボワーズ城。イメージとしては花冠という古城ですが、今も観光でにぎわっているせいか、それともきっと夜な夜な怪しげな会が繰り広げられてると言う妄想のおかげか、滅びた城というイメージはないですね。

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もともとフランスのバロア家(というとコナン君の映画かなにか思い出す)のシャルル8世と、ブルゴーニュ公アンヌとわりと無理やり結婚して併合したと。

シャルル8世はナポリ王の死にかこつけてイタリア遠征(ナポリ・ミラノ)をして、イタリアルネサンスに触れ、フランス王はダ・ヴィンチなどをフランスに招待。サン・テュベール礼拝堂にはお墓があります。

クロ・リュセ(ここは結局城としては見るべきものはないとの言葉で外からみるだけになった)にダ・ヴィンチは終の棲家をこしらえさせたわけですが、フランソワ1世は近くのクロ・リュセに、たびたび秘密の通路を使って会いにいったとか。
これ完全にほもかと思ったね。(逆光のメディチの影響)そしたらフランソワ1世はお父さんだと思ってたらしい。萌え。
シャルル8世は頭部外傷で亡くなったということで。急性硬膜外血腫だったんじゃないのといっておく。かまちに頭をぶつけるだけで死ぬかね普通。

フランソワ1世の次はアンリ2世。アンリとカトリーヌ・ド・メディシスの子がフランソワ2世であり、彼と、メアリ・スチュアートが結婚。実権はメアリの叔父のギーズ公がもっており、彼は敬虔なプロテスタントであった。
3アンリの戦いとか、「ギーズの犬め!」というジェフリーが頭をよぎる。こういう歴史がある上で、レディエリザベスがそれぞれの宗教に対して寛容であったというのは割とすごいことだと思う。
メアリたちでさえそれは、どちらかにつかなければ身の破滅だったのだと。

Chenonceau

連れていっていただいた中では一番好きだった、シェノンソー城。日本人好み(あのドイツのさ、ルードヴィヒ2世が作った城とか)の城ではある。
近くにはワイン畑があり、豊富にとれるとか。
シェノンソー城は林を抜けたところにありますが、糺の森かと思いました。それぐらい静謐で、そして水が美しかった。

アンリ2世の愛妾がディアンヌ・ド・ポワティエであり、 彼女はDという文字を組み合わせて紋章をつくっています。
アンリよりも年上にも関わらず、ずうっと愛され続け、さらに革新的な庭も作り、民衆の支持もあつく…とか思っていたら、アンリが亡くなったらカトリーヌに追い出されるとかまじ愛妾とは悲劇の存在ですねえと思いつつ。こういうゴシップすきだからにやにやしちゃうけど。

でも肖像画からして、ディアンヌは白い夫人という感じで、カトリーヌはまさにお局!という気の強さが全面に出てるから、うっかり気が弱かったらディアンヌによしよししてもらいたいよ…とは思った。

カトリーヌはCの文字の組み合わせ、さらにアンリのHも組み合わせるから相当である。カトリーヌの部屋、ディアンヌの部屋とあるわけだから、以前の人間が使った部屋は使いたくないのだろうか・・・
まあでもディアンヌの方が庭園造りはうまいよ。

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そしてルイーズ。アンリ3世を亡くしてから白い服をもまとって引きこもった。私ずっとユウリがここにいたらディアンヌとカトリーヌの気の強さにくらくらするとは思うけど、悲しみを超えた悟りの境地にいたった(と推測される)ルイーズの思念に引き寄せられていくんだろうなあと妄想していた。

外にはひき馬のギャラリー。馬車の展示を見ていると天愛を思い出すから好き。
それから庭園。庭園をみるたびに今度の旅行ではちーちゃんを思い出していました。
ちーちゃんは北海道の家をああしたいんだろうか。マベラジやってた頃のおばかなちーちゃんはどこいったんだろう・・・