conditionとしては最悪の中、みにいきましたレディベス。
久しぶりにスピーカーのあるミュージカルだからか、最初から最後まで音圧に屈してました。耳鳴りがするぜ。
・ロビン
なんで和樹がこんな役やってんのかなあとか思いながら。キャラクターとしては本人もいってたとおり、あってない。頑張ったなあという印象と、よくぞライブこなしながら通したよね声壊さずに、とは思いました。あと、やや、地声じゃなくて、いっくんの歌い方に似てるかな。似てきた?
どうしても和樹に帝王をみてしまうからなあ。気品があるかときかれると別問題だけど。
ロビンがこのお芝居の中で自由にうごけるのはわかりますけど、いっくんはちょっと自由すぎたww小さい身長でころころ動く(流れ者のシーンな)ところとかいっくんすごいがんばった!!
で、ロビンという人が、ベスに与えられたのは、民草を重んじる心と、愛情だったわけで、そっとイモーテルを渡されて、それでその愛とともに、ロビンもまたいきていくのかと思うと、ベスは女王としていきて、そっと思い出せる思い出であればいいけど、ロビンはこれからも流れ者としていきて、早死にするんだよ(この時代は割とペストがだな)って考える、と、ロビンが得たものはなんだったのかなあ。と。
ベスの成長物語だからそれでいいけど、ロビンはこれからも陽気な中に言い知れぬ空虚を抱えていくわけでしょ?
しょうがないので、「ベスとロビンはこれからもしょっちゅうあってる」的な宮崎駿みたいな妄想して心を慰めることとしました。あれですよ、ベスの、というかウォルシンガムの部下になればよくねロビン、それかアスカムの執事にでもなればいいじゃない。
道化がとくいな役者でいつづけるのは寂しいと思います。微笑みさえくれればよくて、憧れは手に結局入らないことを、ロビンは知っていて、それでもベスを外に連れ出してくれたんだと思う。自由である意味を、ロビンは知っていたけれど、ベスの責任についても、もうわかってたんじゃないかなと。
とかなんとか考えてましたが、「愛のハートが運んだ」とか歌いだしたあたりで割と吹きました。その歌詞はなんだ。
・ベス
レィディベスってアスカム先生がいうのがずっと面白かった。
さて平野とお花様です。なんかわからんでもない。平野は在野のお嬢様でど根性ではいあがる。お花さまは最初からお姫様で、女王への道を歩むか歩まないか迷ってる。この2人のキャスティングってレディベスの幅が広がったなあと。
ベスの曲って思いのほか全部リズミカル(音圧のせいかもしれないけど)でびっくりした。
ベスはでもやりたいことはわかるけど、どこで「責任のほうが重いのよ!」になったのか。幸せに目をそむける、そのきっかけは両方の世界を知って彼女が選んだ道だってのはわかるけど。
お花さまの酒場シーンとかほんとはっちゃけてて、あのお花さまがねえという目で皆に見られてたと思いますwそれがレディベスの、お姫様感なんだろうけど。ロビンは下々についてお姫様に教えない!お花さまだから「うるさいおばちゃんです」とかいっても笑いがおこるww
あ、想像していたよりお花さまのお歌が美しく、というか迫力がありました。でもヅカっぽくもあんまりないし、まだまだ出来るだろうとは思うけど。お花さまのお声って高いわけでさ、最後にチェンジさせて成長をきかせるのかと思ったけどそんな浅はかなことはありませんでしたw
ベス自体が何をしたわけじゃないところがこの物語のミソだと思う。彼女は誇り高く生きようとしてるけど、彼女自身ががっつり動いたことはあまりない。いろんなことから成長していったという、周囲に成長させられて泣いて考えて最後に選びとる話。
ヘンリー8世という人は確かに為政者としては優れた人かもしれないが、わざわざベスがあれほど慕うような人かね?あの愛人(というか王妃)の量は半端無いよ。
・ロジャーアスカム
相変わらずゆうさん何言ってるかわからねーな!!
最初から狂言まわしのような役目なんですけど、台詞がわかりませんでしたw
でも周囲に完全にゆうさんのファンのおばさまたちがいて(彼が出てきたときのテンションと双眼鏡と拍手でわかる)、最後にはブラボーと言われていたからなー
声はきれいなのですけど。相変わらず動作はいつも同じですね。小さくこぶしをにぎってふる感じ。
・キャット
なんで涼風真世をもってくるのにこんなどうでもいいキャラなの!!
やっぱりレベッカ、エリザ、ロミジュリ、そういうキャラがいいです。一番大事な歌(大人になるまでに通る道がある)も結構流されてたし。
たくさん曲があるぶん、流され安いよところがこのミュージカルの問題かと。盛り上がりとかキャラソングはわかるけど。
・禅さん
安定している禅さん。最終的にギャグキャラになっていた。でもその相手がフェリペで真面目になってるからもったいなかったなあ。あとけいごたんに色目使いまくっててwww禅さんwww
・けいごたん
スペインの大使としてフェリペのお世話役してるけど、フェリペの身勝手さに振り回されているかと思いきや健全な精神をしていたww最後の「cool head」とんとん、ってとことかけいごたん一人で持ってっるもの。
・フェリペ
あのさ、私今までゆんちゃんの歌どうしようもないなと思ってたんだけど。そしてやっぱりそこまでじゃないけど。でも音量大きくなった?もしかしたらゆんちゃんのマイクだけ大きくしたのかなあ?レベル。相変わらずふにゃふにゃした歌い方しよって。
だけどさあ、ゆんちゃんの流し目最強だね!!!!!
なにあのキレ長の流し目。しかもかぼちゃパンツをはいてだよ?そして最初とか全裸だよ?間違えた上裸だよ?おがんだよね。
私彼のクラシックダンス大好きなんだけどあのくるっとしたの1回しかしてくれなかったわ。
・メアリー
ごちそうさまでした。メアリーとベスのデュエットとかメアリーの声しか聞こえないぞ。
・アンブーリン(と処刑人)
「生きる価値はあったの 愛した価値はあったの 答えを探し続けてる」ってフレーズがやたら耳に残る。
彼女も彼女で普通の人っぽいので、そういう意味では平野はアンブーリンの血をひいてる感じがするな(お花さまはヘンリーの血)。だいたい主人公にこのクソビッチ!って罵られ続ける役ってのもなかなかすごい。
処刑人の筋肉半端無いですごちそうさまでした。
なんだろ、全体的に群像劇の動きとか、オケとソロのリズムとか、ぎこちないところが名古屋になっても見られたから、やりにくそうな舞台だなと思ってしまった。でもそのななめの世界にまっすぐ立てなくても、それでも成立するってこと…なのかなあ。