そろそろ研修が終わります。無事終了証ももらえそうです。
国試の記事をかいてからも2年くらいがたつんですね。今年の国試はクソみたいに難しいというか割れ問が多かったようで、そんな問題作るなよと思いますが。まあ今年はさすがに国試をする気が起きなかったのでほんとは知りません。
国試が役に立つとか立たないとかは、時々、あ、国試でやったわとか出てきますけど、まあ大概そんなものもっと詳しく調べる必要が出てくるので細かい専門知識は役に立ちません。どうせ2年前と変わっているしな。あのとき網羅的にしたことが今いきているか?そんなことはわからないと思う。だってそれしないとここにいないわけだし、エビデンスでない問いだもの。
最近世の中はというか厚労省閣下はジェネラリスト方向に向かっていらっしゃるとか。
GPとはどんなものなんでしょうか。一人で救急がこなせる力なんでしょうか。私にはいまいちそこが見えてきません。やっぱり。
これからSPになる直前ですけど、それでもGPとは何かと迷います。
うちの病院は確かにGPよりはSP寄りですけど。他の地域にいったときは確かに大体なんでもやってましたが、それでもカテは循環器がやってましたし、胃ろうの交換のカメラは消化器が持ってました。麻酔は自家麻酔だったけど、ヘビーなのは麻酔科がやってました。他はどうなんだろう。
私は自分が患者だって目線から見たら、SPに見てほしいです。いや、まあ、そりゃあ普通のことならどうでもいいですけどね。でもちょっとマニアックな病気だったらスペシャルにみてほしいのはダメなんだろうか。
確かにERでの肺炎と心不全の戦いがなくなるのは喜ばしいことだし、それくらいならわかる。誤嚥性肺炎は誤嚥作った原因の科がみることくらいは出来る。ちょろラクナやちょろDMならどうにでも。でもヘビー級で手に負えない時に、助けてくれるSPが欲しい。
甘えなのかなあ。
正解がないものはいつでも不安です。手元の資料だって怪しいです。それがこの症例に当てはまるかどうかなんて誰にもわからないと思うし。
院長先生曰くの、「迷ったら患者さんのためになることを選択してください」という言葉が割と…まあ結局真実なのではないかと。
去年も同じこと考えたわ。成長ないなー
最後がERで考えることも多かったです。
夏のERは基本的にあまり患者さんがいない分、下の子に怒ったり…指導したり…とか救急隊にイラついたりしてましたけど、冬のERは患者さんの数も多いし、重症患者さんばっかなので自分にヘコむことが多かった気がします。
春に近づいてきてますます血管系増えたというのもあります。
あと春になってきたのでダイバーとかODも増えてきた印象があります。
地方だとやっぱり少ないと思いますね…CPA自体あまりいなかった気がします。
病院が少ないのは確かですが、人口自体も少ないと思いました。
CPAに関してはどこまでするかは私の中で未だに議論は出ていません。
自分だったらどうするか、患者さんならどうなのか。どのCPAならやるのか。どこまでやるのか。
自分なら…そうだな…目撃ありのCPAなら全力でお願いします。それで原因が例えばSAHとかでope無理なら看取ってください綺麗な姿で。うっかりのVfとか初発のけいれんとかなら…辛いけどそれから頑張ります。レベル回復しないとちょっと辛いな色々と。
未来のことがわからないのはつらい。戻ってくるんじゃないかって思うからつらい。
目撃がなくて…そうね…70歳の後半越えてたらもう看取ってほしいな。。あと基礎疾患何かあるとかならね。
CPAの、肋骨折れて口から血が出るのは私は嫌です。私だったらちょっとやめてって感じですが。
そりゃあそうしないとダメな時もあるし、それが患者さんのための時もあると思う。その時は御免なさいと思ってもやるしかない。
でも最初にガスちらっと見て、「もうおなくなりになってからわりとたってる気がする…」(この場合おなくなりとはCPA状態ということですが)と思って、それでいろいろしつつICしてもらって、でもご家族が決められないから30分他の家族がくるまでCPRしてください…っておっしゃって、それでCPRをするときの、なんとなく、傷つけてるだけの行為にしか思えないとき。これが一番つらい。酸素入れて心臓マッサージしているから確かにまだ医学的には亡くなってないかもしれないけど。
でもきっと、患者さんのためじゃなくて、患者さんのご家族が、到着しないうちに、やめることで、ご家族が御家族の中で傷ついたり、一人で傷ついたりすると思う。この決断を、一人で行うのは、(特に傾向としてなんとなくだけど、患者さん御本人の意志に従って生きてこられたご高齢の婦人には、)無理があると思ってしまう。なら、たぶん、患者さんご本人も、遺された方が悲しむことを望まれないんじゃないかなって最近は納得させていますが。自分を。
外来はあまりやることがないので最近はふれあいませんが。小児以外。この記事(リンク駄目だったら消しますすみません)(書いてなくて…FBでは拡散されてた)が拡散されて炎上(さすがにこのコメ欄は炎上じゃないかな)しててちょっとじわじわきました。
世の中難しいねー。すっごく言いたいことわかりますものこの先生の。
医療現場と世の中の「日本語の解離」には苦しむときがあります。
整形のDr曰く。交事で「筋挫傷」を「むちうちみたいなものですね」と言わないでほしいと。
こちとらわかりやすく言ってんじゃんって思ってなんでですか?と聞いたら。患者さん的に「むちうち」ってなおらない気がしちゃうから、首痛いって訴えがその後も長引くんだよねと。「筋挫傷」だと長引かないことが多いんだけど。と。
一緒じゃん…とか思った。
でもよく考えたら私も「胃腸炎の可能性が高いと思います」のICでは納得されなかったけど、そのうち患者さんから「胃腸風邪ってことですか?」と言われ、俗にそう言いますねと返したら、ああって納得された不思議な経験はありました。
患者さんの背景に何があるかはすぐわからないERだからこそのやり取りですわ。
自分が病気になって初めて気付くけど、病気にならないうちは、医療費(保険)払ってんだからってコンビニ受診したくなる。でも病気になるとマジでアホみたいにお金がかかって、保険に入ってるありがたみがわかるし、保険に入ってない分はお国から、つまり税金から出てるんだから今以上に国家に還元したいし、気軽に受診出来ないわと思うようになりました。
あのね…人間ガンか脳血管障害か感染症で死ぬんだから今は…だからとんでもなくおかねがかかるのよ…気軽に死ねないのよこの世の中。日本では。怖い世の中だわ。
だからってどこまでコンビニかわからないからあれだよね。。。あー難しい。
やべえERのことしか振り返れてない。
この研修の間に担当させていただいた患者さんは皆さまお優しかったです。たまに今でも外来帰りに会って手を振ってくださる人もいるし、残念ながら全く違う病気が発覚して亡くなったり入院したりしている方もいらっしゃいます。
人間はかならず亡くなるから、どう生きるかを、どう告げるかを、手助けする方が、私にはやっぱり向いている気がします。GPの発想じゃないけどSPの発想でもないのかなあ。