アカペラ

合唱部の話かと思ったら全然そんなことなかった。

アカペラ (新潮文庫)

アカペラ (新潮文庫)

 

 

最初の表題のアカペラ。いや途中でまさかじーちゃんと寝た話いらなくないですかって思いました。
タマコとしてはじっちゃんに縛られているつもりはないけど、傍からみたら老人介護をちゃんとしている孫娘ということになる。そして普通ならお母さんはお父さんであるじっちゃんに対する愛憎があるけど、そもそも実の娘ではないから憎悪しかない。
なかなかの修羅場です。
そしてどう考えてもじっちゃんボケてるからね!!
タマコさんはしっかりしているようでやっぱりしっかりしていないし、所詮15歳の小娘なんですよ。あーあ。
ラストとか!ちょっと!そういう!ボケ方は!一番罪が深い!
タマコさんはまあこさんのように扱ってくれるじーちゃんが好きだった。じーちゃんにとってタマコさんんなんて普通に孫にしか見えてないけど、たぶんあのときじーちゃんは疲れてたし、だからタマコさんで夢をちょっと見せてもらったんだろうなあという言い方も出来る。
だけどなんというかタマコさんそうやって弄ばれる人生じゃないですか。

ソリチュード
お前イケメンだったんかーい!って途中で叫びそうになったくらい後だしの設定であった。
最初っから「恥の多い人生を送ってまいりました」と言わんばかりでしたからてっきりオタク臭い人を想像していたら、こんな田舎にあるまじきイケメンでヒモが出来るってどういうことだ。
まったく関係ない美緒のもと夫というか一花の父に殴られてやっとどうにかなるから、このハルイチというニートを甘やかすのが一番いかんですよ。

ネロリ
「志保子ちゃんが僕のせいで迷っているのを見るのは辛いからね」のヒデちゃんの台詞がとても刺さる。
でも誰かの幸せを誰かが願うから不幸になることだってあるじゃない。
ココアちゃんが最終的には未来をみせる子になる予定の様子。
いいと思うけど、やっぱり恋愛とは何かを諦めてひっそり生きることな気がしてきた。