玉依姫/弥栄の烏

話としては玉依姫わりと好きだな~もちろんそれを山内からみたら?っていう弥栄の烏と合わせて読むと切なさ乱れうちですけど
あまりにも周囲に合わせすぎる志帆ちゃんは正しく玉依姫だったわけですね。
にしても唐突に玉依姫とか出てきたから歴史のお勉強も唐突に思えた。高田崇文がこのあたり難しいんだよって言ってたのは確かだな。。
たぶん神武天皇の東征のときに先導した(!)八咫烏の話をしようと思ったんだが唐突なんだよ…。あいつまじこっちにしてみれば裏切り者やからな。金色のトビが出てくる話もあるからトビと交わってくるのかな?
まあそうよね…私はうっかり神武東征のときの話の悲しさを思いましたけど、それをこう見ることができるんだな、と。あっちサイドのちいさな物語。
なろう物語みたいなガッツをもっていた志帆でしたが、最終的にこの子しか持たず母として妻として?生きていくと思うと…まあいいか途絶えてるしな?幸せにどうぞ。

一巻の頃から澄尾が若宮がますほを気にしてるよーと言うように、彼女を傷つけないような行動を随所でとっていて、でもその澄尾の優しさはますほの薄に何のメリットももたらさなかったし、むしろプライドを正面からえぐっていったわけですが、それでもその優しさに包まれて開花したますほの薄がとっても素敵な女性になったのでよかったね!!!
男はひっこんでらっしゃい、と、女はひっこんでろ。最終的に雪哉にますほは屈したわけだが、浜木綿が、紫苑の宮が雪哉を泣かせたところでウィンウィンだ。雪哉も間違ってたわけだしね、猿の本拠地があると。雪哉のその判断がなければ死ななくてすんだところは絶対あったし、そのあたりが山内の限界と思います。
ますほちゃんの素直な成長ぷりをみると「この物語の中の誰ひとりとして付き合いたくない」っていうのはどういうこと…と思いますが…単が似合わない頃も浜木綿はいい女だったじゃん地雷女はあせびだけ

はーーにしても茂さん死んじゃったねえーー
明留より誰より死んじゃいけないよ茂さん
雪哉一人にしたらこうなるんやで

私は今まで数限りない本で自分の推しを作っては推しがどんどん雑に扱われ、扱いに納得できなくて物語を読むのをやめてしまうことがあったので(例えて言うなら彩雲国物語の静蘭です)今回八咫烏シリーズに関しては作者の筆力で読ませてしまうけれどもそれとは別にたいして推しがいなかったのでここまでするりと読めたんだと思いますありがとう。
山神は一代限り椿とともに生きていくので、神が作った楽園は信仰が薄れるとともになくなり、名前を覚えていてもすでに神としての役割を放棄している点で奈月彦は神には戻れず、、
ただ、このところ山に行くと割と自然が放置されてるから放置された自然にむけてまたそのうち山神ができるのでは説と、捨てられてまじで廃墟になってカラスだけがいる説、両方あるよねえ

弥栄の烏の表紙絵の女の子が大猿の大君と見た瞬間もひっくり返るかと思いました。烏の女の子と猿の女の子が山をずっと治めていた縄文時代に烏が手先して山神が来た、これも一つの国譲りなわけですが、そら呆れるわな大猿の君。。
そして景樹が雪哉の為に焚書を行ったというところ、いつか誰かが猿を滅ぼす時のためにどのようなことであろうともその時にあったことを書かないで晴れやかに自分たちが正義だと周りには示せるようにということなんだろうなと思うと…
(そういえば先代との壮大なホモなかったな)
にしても先代が放棄したのもアレだし、その世界で猿は山神の世話をしてきたの、なかなかだよな。