The Phantom of the Opera 2

●the mirror(angel of music)

私の宝物に手を出すな!♪というファントムの声を聞いて、エンジェルの声が聞こえる♪ってちょっとクリスティーヌ、妄想激しすぎやしないか。明らかにエンジェルじゃねーよむしろルシファーだろう。

おいてきぼりをくらって「クリスティーヌ!エンジェル!」と叫ぶラウル。エンジェルっていうのはラウルの中でのクリスティーヌの呼び名か。気持ち悪い叫び方もなんか怖い。たたきつけるよう。どこ行ったんだ、エンジェル!ってまあナンパに失敗したんだから当然か。(え?

 

the phantom of the opera

ファントムの不調。私の感想はこれに尽きる。究極的にはラウルのイメージがどうだろうと、ファントムの声が包み込むようなものであればいいと思っている。(ファントムにクリスティーヌは父の面影を重ねていたと思うから)もちろん祐さんを聞きなれたCD耳の障害…と言えるかもしれない。ただ、声を張ることによるかすれ、チェンジが目立つ、低音がときどき魅惑的じゃなくなる、など…疲れてるなあ、って思った。すみません。

ときどきクリスティーヌが振り返るのは、↑を見てラウルへの愛はないと踏んだので(おいおい)、単に地下の奥深くに連れ込まれたことによる恐怖、とみた。

ここ、クリスティーヌは陶酔して歌ってる。HiEも美しく、心底素敵であった。ファントムに体をゆだねて、要求されたように歌うクリスティーヌはファントムをもいっそう酔わせる。っていうか、クリスティーヌ、エロい。超エクスタシー感じて歌ってる。

 

●the music of the night

“音楽”というものに酔っているクリスティーヌ。“闇”“夜”、その光をとらえて酔うクリスティーヌ。ファントムによって夜や闇は自分の姿を隠してくれる“安らぎ”であった。

自分の音楽の世界につれてきたクリスティーヌ。いわば自分の内部につれてきたわけで、それだけ彼女を自分のディーバだと認めたということなんじゃないかな。

ファントムは自分の手の中で歌っていてほしい人。手の中で恋人には踊っていてほしい人とみたぞ。

 

●I remember/stranger than you dreamt it

というわけで暇になったクリスティーヌに仮面を外されて「悪党」だの「地獄に堕ちろ」だのわめくファントム。「悪党」という言葉は、ラウルがファントムに使った言葉で…すなわちかなり激しい罵倒ではないかと予想される。

ファントムは、「仮面」によって人並みの生活ができているということなのではないだろうか。癒えぬトラウマを容赦なくはがす者に対する過敏反応は強い。逆に言えば「仮面」をつけてさえいれば、彼は文句なしの天才だ。(そうか?)天才だったはず、もっと賛美されていたはず、これさえなければ、というものが仮面の下にある。むしろ二重人格者に近い。タガというか。自分の世界とこちらの世界をつなぎとめるものというか。仮面をつけていないと暴力的で獣のように。仮面によって人に戻る。

顔が醜くとも心は清らか(自分で言うなよ)、清らかな心は美しいものにこがれる、その美しさとは、クリスティーヌ、お前だ♪(それすでにキヨラカじゃねーって)

ファントムがクリスティーヌに恋した理由はこれらしいですね。マジ迷惑wwwと思うところか。

○クリスティーヌの人形、抱きつく仕掛けになってました(毎晩何やってるんだファントムw)。この役の人、マジ微動だにしんかったけど…人、だよね??

○パンフレットではこのとき、「クリスティーヌはファントムの孤独な心に気づく」とあったんだが、え、気づいてないと思う。そんな感じじゃない。普通にもっとおびえてる。

○仮面は顔の上半分を覆うものとして宣伝しているが、普通に仮面は半分だった。個人的にはその仮面の半分はクリスティーヌだったのかと。

 

●Notes

こういう早口でどんどん言うナンバー(ex本だ!)は好きです。バレエは下手♪ってファントムはマダム・ジリーに喧嘩売ってんのか?

ちなみに5番のボックス席はなぜ開けておく必要があるのか?ここが一番聞こえる(もしくは何らかの仕掛けがしてあって見える)位置なのかもしれない。

ここからのばらばらなこと歌ってるのは聴き取れん…さすがに。マダム・ジリーとメグとラウルでなにかこそこそやってる。

●Prima Donna

「私より、あのちびがいいのネ!」のネ、の言い方がスネていて可愛い。カルロッタは本当に可愛い。主役に選ばれて、自信満々に歌ってたら変な事件ばっかり起こって、みんながみんなクリスティーヌ、って言ってた(新聞とかも)らそりゃスネるよ。「なによ、3年間オペラ座がもったのは私のおかげじゃないの!」って感じで。この中であの声で歌い続けるのはすごい…。

メグはときどきびくっ!ってなってはマダム・ジリーの後ろに隠れてる。この親子、和むわ。

 

●イル・ムート

○この旦那役の人がひどい。ていうかみんなひどい。…化粧が。こ、こういうものか。旦那とか腰曲げてるしもう…ねえ。ほほほ…と妻にあしらわれてるのがかわいそう。

そしてこの格好のクリスティーヌがまた似合うこと。

もう歌えない~って泣きつくカルロッタが可愛い。もうすべて可愛く見える。

いきなり歌えと言われて思わず「ラウル!」と5番ボックスをみるクリスティーヌ。なんで?「僕がついてる」というラウルにうなづくクリスティーヌ。だからなんで?ラウル←クリスティーヌが全く見えなかったせいでこっちが「えぇぇ?」と驚いた。だいたいラウルがいたってなにもできないと思う。

○バレエにします。と解説するアンドレが観客を向いているせいでこっちに向かって言ってるように見える。そしてバレエダンサーが踊ってる中でブケーが死んで。「事故なんですぅ」って…それ、事故の方がまずくないか、オペラ座的に。

○屋上に行きましょう、と提案するクリスティーヌ。なんで??

 

●All I ask of you

逃げられない、彼は殺人犯なのよ♪とおびえるクリスティーヌ。…まあこのあたりではクリスティーヌ⇔ラウルと無理矢理納得した。そういうものだ。

でもファントムを思い返しているうちに、声は包み込むよう(そうか?)、胸のなかに甘い響きをもたらす、悲しみと憧れ(光の世界、たぶん象徴がクリスティーヌ)を宿していた♪とうっとり☆してしまう。

つまり音楽か愛かってわけですか。

クリスティーヌはいつでもどんなときでも包んでほしい、そばにいてほしい。どんなときも君が最優先でいてほしい。いつも自由に。父をなくした孤独から救いだして。つまりファザコンなわけね!

I love you!と言ってくるくるくすくすあはははは…一人者には辛いっすね。

○そしてその光景をペガサス?の後ろで見ていたファントム。つーらーい!ここで出ていけなかったファントムがめちゃくちゃ辛い!

愛を与えた、音楽を与えた、その代償がこれか♪…まあ世の中そんなに甘くない。それにファントム、愛を誓ってないから別にクリスティーヌの行為は裏切りにはならないぞ、と。あとどうしてもファントムの高音が抜きすぎで聞きたくなくなる。駄目だー。張ってほしいけど、でもそれで公演中もたなくなったり最後に絶叫できなくなったらいやだしな。

 

てわけで1幕終了。