冷たい校舎の時は止まる

恩田陸っぽいというのが第一の感想。中身っていうか、構成が、黒と茶の幻想っぽかった。

そして犀川林の印象が強すぎる私には造作もないことだったんだぜ…!

気付いたの途中からですけど。笑。しみじみ最初はうまく目隠しされていたと思います。

 

高校時代に最初に読んで、これほど学力の高い生徒たちの受験について関わらせた本はなかったよな、と思いました。

らぶこんとか、学力っていうかデザイナー的なアレだし、友人の優秀な子っていうのはいるけど、皆が皆そうじゃないし。逆に大人になってからっていうのはありうるけど。

私の通っていた高校もこういうところだったのですが、私個人の友人は人数的にまじ両手いかないレベルだったので(ふはは)、こういう高校生活もいいかもなと思いながら、二宮金次郎のように読みながら運動場に行った思い出があります(おい)

 

久しぶりに読んでみようと思った理由は、「辻村深月ががっつりちゅうにびょうな話を書いた」っていう友人からのメールがきたからです。

中二病っぽさを味わおうと思ったわけですが、いやあ存分に味わえました。

「恋愛に耽溺する自分自身を許せない」みたいな景子の言葉とか。

「いつか自殺する、その日のために、ただ無意味に生きながらえる」なんて最たるものだと思います。まともになったなあ私。

 

非現実感もいいな。

いじめ、拒食症、自殺、etc.

日常的には起こらない、でももしかしたらありうるかもしれない、そういった単語と内容だと思います。

逆に景子さんはなんで私立の医学部にしちゃったのかしらーって思いました。医学部でも私立ねえ。T大でも医学部じゃないし。うーん、このあたりは世間的評価に左右されてるなあって思います。言葉の持つ、言霊的な何かに。

清水の話を読んでいて、恋とか悪口とか、そういうものは全て、自分の中を見つめる手段なんじゃないかと思いました。

 

受験時代にこんなことしてんなよとは思うけど。

大体この空間に閉じ込められてしかもセンター前なのに赤本をやる鷹野は頭がおかしい。せめて単純なセンター問題でも解くがいいさ。

 

学校、高校までの空間は、本当に特殊だったんだと思いますが、それでもこうやって還りたくなる何かがあるんでしょう。

実際もう一回学生やれって言われたら死んでも断わりますけどねwww