望月の烏

今後は雪哉のやり方は欠けていくばっかりですよ!(楽園の烏へ)という強いメッセージ。なあ、ルルーシュと言わんばかり。作者の思想がわかりやすく単純化されて雪哉と澄生の間でなされているので、この本学生向けなのかもしれない。そういえば最初はミステリー枠だったものね。ここからはあとどのように収集をつけるか、という話になってくるので、玉依姫のような外界の(安原はじめ)話をはさんで弥栄の烏のようにおわりに向かっていくんだろうな…。

きんかんの話を見ると、そしてあの子、といい草、わざわざ問答をしにきた意味、雪哉がおそらく心底凪彦のことを愚かな民と同じように愚かと思っているので、凪彦にくぎを刺しにきたとは到底思えず、紫苑にいいに来たのだし、まあ紫苑を育てつつ守りつつのできることをするゾーンだろうとは思いますが、なんかめっちゃ疲れてそうなので、このままスンッといろいろ「猿」を引きつれて死んじゃいそうなんだよなー。治真の意見に反射でも止めてしまって、茂さんが失わせた人の心を再度取り戻させた紫苑に会っちゃったから。真の金烏の山内の根本を守る力を期待しつつ、それがどうにもならないときには外への道筋も明けておける。今更奈月彦の記憶が戻ってきたところで、雪哉的には伏黒恵のように笑って許せるレベルではないでしょうしね。結局いうことは一緒だと思う。僕の知らないところで勝手に死ね。

でもなんかしらんけど治真さんの存在感がすごいので、雪哉の手を引いてにげてくれるか一緒に死んでくれそう。

いやーしかしわかる、民はおろかだし民主主義だっていいことばっかりじゃないし、銀英伝なんだよな輝かしい帝国主義と腐敗した民主主義と第三の商業連合。崩壊が間近だからこそ待っていられなかった雪哉と、だからこそ未来を見る澄生では視点が違うし、中央の雪哉を支持する層がいるのもわかる。だって自分が一番大事で、下がいるほど安心するしそこに入りたくはない。

北家の白珠ちゃんだけが今何をしているのかわかりませんが彼女は幸せになってほしいですね。