悟浄/八戒/くれなゐ/カメリア

なんとなく今天野つっこさんを(いまだ天野月さんと言えない私w)聞き流していたら「朱く朱く永遠に刻み付いた 君とわたしをひとつ束ねた残骸」って歌詞が出てきてなんだこれは悟浄ソングというか独角兄貴かと戦慄した。
リロブラ2巻での兄貴はどっちかというと紅様のメンタルの心配をするところですけど、今現在先生が悟浄をめっためたにしたいとおっしゃっていた(意訳)ことですし、蔦も生え出した悟浄さんの今後の行方とともに暴走の気配があります。

でもRELOADで暴走とは=生まれ変わって人間が食料に見える状態とかなかったっけ?つまり今後暴走した悟浄さんにとっては三蔵様が肉に見えてくると。
そういえば三蔵様極上の肉扱いされてましたもんね妖怪さんたちに。あの妖怪さんたちは紅様の配下は割とカリスマ紅様についてきていたから理性はあるのかもしれないけど、それでも三蔵食ったら長生きできる妙薬漢方扱いだったもんな。
悟空に関しては人間が肉に見えるとかそういう以前に妖怪になると腹減ったともいわないしただ破壊の権化になるだけという暴走…暴走??とはまた違うよなこれは牛魔王一切関係ないよなっていう状態だし。八戒さんも「暴走したらあなたがとめてくださいね」(策はない)みたいな勢いで理性持って暴れに行く妖怪さんだし人間が肉と見えていたようには思えないので、つまり一行の中で三蔵を肉と認識して襲いかかってくれるのは悟浄だけ!
よかったね三蔵さまちゃんと銃で撃ち殺せる相手で!

うーんどうなのかなあしかし悟浄さんは今更兄貴さんに対してどうこうとは思っているのでしょうかね。あのざっくん編でも悟浄さんを助けたのは兄貴ですけど悟浄さんは兄貴に心許しているようにも見えて別にそうでもない可能性もありますからね。彼割とコミュ力高いからね。

もしかしたら悟浄さんはカミサマ編で「もう 泣いてもいいんだと」「わかりづれぇよ クソ兄貴」と幻影の母をその手にかけることが出来てから、トラウマは脱却できたのでしょうか。
八戒さんが清一色事件以来完全に(^^)キャラになってしまったように(お察しください)。
八戒さんって本当にもう開き直ったよな。あのリロード6巻での「そういう風に思えるようになったんですよ」ってところはとっても素敵な大人のシーン(※奴らは私より年下)でしたけど、そういう風に思って、花喃のことはそれはそれとして生きていけるように。愛した人とはまた別のベクトルと愛情でもって家族を作ることをやれるようなるならそれはそれで。
1000人がいきなり死んだわけですけどね。大量殺人犯じゃないですか。しかもこれ妖怪が暴走したより前の話ですからね。つまり単純に現代日本なら死刑になっていても全くおかしくないわけですよね。それを仏教は殺さずだとかるろ剣みたいなこと言ってる三蔵様がおかしい。Burialで人殺しまくって震えてた三蔵様はどこ行った。

あれ三蔵様のご講義すごいものがあったよな。殺した奴が悪いとは限らんしいい奴が生きるとも限らんから生きる意志を強く持ってりゃ最後まで生き残れる。
そんな薫陶を延々受ける悟空さんは見事な成長を遂げています。無様に死んだりしないように。

燻るほど染まりゆく朱い罪を 優しい傷を わたしは抱いてゆきたい」あれでもこれ八戒ソングかもしれませんね。つか花喃ちゃんソングかもしれません。まったくこの器用貧乏コンビは。
「それぞれの正しさを振り翳すように人は群れを成す 食み出すもの刈り取る鋏を携え わたしを捕らえる」花喃ちゃんはあの瞬間絶望したのかな。それとも悟能以外には信じてなかったから大丈夫だったのかな。そんなもんだと思ってた?悟能以外どうでもよかった?
「狂いはじめてたぬくもりの香り 揺さぶられたわたしを笑い 君は消えてゆく闇夜の隙間に わたしの身代わりに」花喃ちゃんとの二人の世界は確かに自己完結型で美しい世界だったけど、今にして思えば村人だって双子の姉弟が二人で住んでて夫婦ですとかやってて、しかも自分たちのことは見下してたらそりゃあいやだよなとは思う。そうやって他人と関わらなかったのがある意味彼らの罪だと思う。
関わってたら花喃ちゃんが差し出されなかったかはまた別問題だけどね。
永遠を待つのちぎれた翼で 大空を舞って」花喃ちゃんそういうイメージというか「君は逃げていく 閉ざした扉をいくつも擦り抜けて」ってのが八戒の「願わくば花喃、もう少しだけ自分のために生きていたい」っていうシーンの花喃ちゃんを思い出させるんだ。
…ってか今気付いたけど、このシーンの八戒の自己愛すごくない?花喃を愛したのも自己愛なら追ったのも自己愛なら行き着いた先も自己愛だよ?
I can only bloom my wishes. You're my all. ちゃんと見えてる? がらんどうに咲く あなたに染められた赤い花」あ、また曲変わった。執念の聖母花喃ちゃにはこれくらいの執着心は必要です。そしてそれに対しての八戒は「My watches never stop anytime, anywhere. You're my dear. あなたがもし突然止まって動かなくなっても」ってことになるわけですよ。いやまあ八戒さん生きてるからこの限りではないかもしれませんけどね。ごちそうさまです。椿と庭師とか地味に花喃と八戒だ。

あの八戒過去話の三蔵さまの読経ライブのシーンすごいよね。あそこで「俺たちはこの黄金の下に集った」っていう悟浄fall in loveにしか見えない。
でも悟空がRELOADの「みっともないことみちまうよ 一緒に旅してるんだから」って言ってたシーンでさ、八戒さんの思い出してるところがこの砂漠っつか「僕はまた救えなかったんですね」のシーンなんですけど。え?それから先八戒さんにみっともないところなんて一回もなかったんですか?
ていうかあの時悟空さん八戒みっともないなあなんて思ってたんですか!?
冷静すぎるわ。

「死んでんの?」って声をかけたら「俺を見て笑った気がした」っていうの悟浄被害妄想すぎませんかね。うっかり赤を見て助けてしまったってやっぱりいい人だけどさ。
そしてあのお家は実は賭けでもぎ取ったものらしいけど今1年どうなっているんでしょうか。誰かに住まわれているわよ普通なら。
あの時の八戒さんは死ぬ気満々(花喃ちゃんの骨は拾う、人生終わり、以上!)なわけで人生のロスタイムにああやって悟浄と話すのはいい最期だよねえとは思った。1年間頑張って追ってたんだもんなあ。結構かかってるw
まあそこで三蔵とか悟空とかが乱入してくるわけですけどね。あの三蔵結構かわいいよね。そして若いよね。あの頃三仏神様結構三蔵に好き放題依頼しているけど、悟空と三蔵の息の合いようからいって結構な数の依頼こなしているよね。さすがです。
初対面から三蔵さまに寝技かける悟浄さんさすがだしあっさりかけられる三蔵さま全くもってどうしょうもうない受けですね。
八戒さんは自分で自分の目玉くりぬくキチガイっぷりを見せていますしその後何があったか知りませんが、あの時も笑顔のままだったことを考えるにやっぱり一番頭おかしいのは八戒様でしょう
八戒様はそれで傷も治って義眼もいれて(どこでその間暮らしてたのかと考えると、やはり保護者三蔵の居る場所=寺でしょうね)(この妄想あまり見たことない)、悟浄さんを見つけて市場で声をかけるという、いまどきどんなナンパ師でもやらないようなリンゴ使ったナンパしているしまああざとい。
その間に寺に行くまでに、「一緒に住みましょう」という話をつけたのか、知らんうちに「行くところないんで」ってくっついてきたのか、色々どうしてこうなった感はありますが、その後に「あーもう、しょーがねえなあ」って言って迎えにいくあたりで八戒さんの物語は一つの終結を迎えました。
八戒としては転がり込んだはいいものの人間も嫌い妖怪も嫌いなことに変わりはない状態で、悟浄とあまりにも生活リズムが違うし「おまえには関係ねえよ」って言われてブロークンハートして出ていこうとした瞬間に雨が降っていてこれですよ。
どうでもいいですけど、生活リズムが違うから家出って夫婦のやることですがw
しょーがねえなあって、そうやって生きることが出来たの、八戒さんとしては初めてだったんじゃないかなって。
幼少期には捨てられ自分以外誰も愛せない人間で、長じてからは自分だから花喃を愛して、自分(とも思う花喃)がさらわれたから奪い返しに行って。彼の人生に妥協という言葉はありませんから。
しょーがねえなあって。そう思えるようになって、だから彼は悟浄を本格的に見捨てないことにしたんだと思うし、悟浄にしてもそういう人間初めてだったんじゃないかな。だって普通ヤンキーに自分よりも大切な人とかいないもんね?バンリとかな? 

逆に言うとこの時の八戒さんに目を奪われておりまして、悟浄の「めんどくせえ」発言には何の虚無も感じられない私w
悟浄という人間が幼いころに義理の母に虐待を受けてその傷がどうしても癒えない人であったという状態なのはわかりますけど、要するに彼は自分に自信が持てない…のか?自分が「大切である」人間であるということが認識できないのか??
悟浄さんは「女の涙は苦手だ」っていつも泣いてた母さんを思い出す発言ありましたし、母さんに愛されたかったのは間違いないと思います。彼的に実の母とか実の父は自分を捨てて逝った人だし、まずそこで一つの不信がありますよね。それでも引き取ってくれたお母さんがいつも悟浄を見て泣いていたと。
私これお母さんが虐待してついには斧持ち出してたから最終的にはフォローの仕様がないんだけど、お母さん引き取ってくれたんだよね最初は。そこに虐待する相手としてだけの想いだったかというとそれは違うんじゃないかなって。そんなことないかな?
中学に入るまでなんとか育ててくれたんだなあとは思う。
育てるもクソも自分の精神疾患に巻き込んだナタリーとかいう女砂の城にはいますからね。
育てようと思う自分と愛する人の面影に苦しむ自分の狭間で泣いてたと思う。彼女は。
だからこそ独角兄が殺してくれたのは、ある意味救いであったと思います。兄にとっては贖罪と地獄の始まりだったかもしれないけど、母にとっては。
私は生きてく翼をもがれた飛べない蝶のまま」であったのは独角兄なんでしょう。
追記:というか今気付いたけど、独角兄の「泣くなよ?」って紅様に言ってるんだったらとんでもないことじゃないか?「もう泣いてもいいんだ」って悟浄は他3人と出会ってようやっと気付いて泣ける場所も出来たのに、紅様なんて無くなった瞬間だぜ?泣けってか?誰と??
俺には一つ覚えの芸しかないんだ。古びて、使えなくなった。そう、その使い古した言葉しか使えないんだ。愛しているよ。お前を。「あざやかな傷をなくした現在を求めていた。幻でも

ところで生殖能力がない件について悟浄は気付いているのか、気付いているからあれだけ無軌道に女道楽に走れるのか気になるところですね。
悟浄さんのいいところは根がそうやって負け犬人生(なんつー言い方だ)だから、「逃げるんだよ!」ってあのカミサマ編で迷いなく撤退できたところだと思います。撤退しなきゃいけないときに撤退する強さを、あの時の三蔵も悟空も持てなかったし、八戒さんは…よくわからんw
三蔵って逃げることを知らないことで生きてきた人だし、もとが強いから負けたことのない悟空も逃げるなんて言葉を知らないんじゃないか?
その状態で自分より強い男(正確には法術さえ封じてしまえばどうでもよいカミサマであった。そして三蔵様は三蔵修業なんてしてないことが判明したから負けるわな。いちおう烏哭さんは三蔵修業してたわけだしね、カミサマにも伝えられたよね?)に対して撤退できない人たち抱え込んでちゃんと逃げてくれる負け犬共大好きだ。(ほめてる)

八戒は大量殺人者だし悟浄は犯罪者だし、そりゃあ六道が「今代の三蔵法師には不逞の輩がいる」「下賤の民を従者に選んだ」とかなんとか言ってたのも真実じゃねえか。
六道あれでも心配してくれたんだと思うよ…

折れた腕ともがれた脚と放り出された体に薬を塗り 愛撫した I will be staying with you.
これ結局お互いだよね。八戒の体の傷は悟浄が(正確には悟浄が呼んだ医者が)治し悟浄の傷は八戒が(正確には八戒がry+三蔵に経費払った金だけど)治した。心の傷に関しては4人で治したようなもんだけどね。そしてしょーがねえなあって一緒にいることを決めたんだと思います。

 

Sharon Stones

Sharon Stones

  • アーティスト:天野月子
  • 発売日: 2002/06/05
  • メディア: CD