二龍争戦―星宿、江を巡る

 

二龍争戦―星宿、江を巡る (コバルト文庫)

二龍争戦―星宿、江を巡る (コバルト文庫)

 

 

別にふたりの間に感情のもつれがあったわけでなく、一方的に公績が怒ってて、それに興覇が気に入らない相手を後先顧みず殺したがってるだけな気も。しかし公績はまじめだし根に持つし興覇はあれだから、そもそも性格的にもあわないでしょう。興覇×公績を考える人はきっと28好きに違いない。

 

孔明が、呉スキー演義派にあるアンチ(性格最悪)になっているわけでも、蜀スキー演義派にある妖術使いになっているわけでもなく、ごく普通の天才になっているあたりにホッとしました。孔明が兄貴のに似ているのは好きな設定です。だいたい兄弟で別の主君、別の国に仕えるなどと、妄想しろって言ってるようなもんじゃん。ね、幸村?(え?この時代にそんな兄弟とか持ち込むなって?)

劉備は食えないオヤジ、でもいくらなんでも孔明好きすぎでしょとか、いやいやよく考えれば断金と似たようなこと死に間際に言ってたよねとか。いいですねこの二人も!(さわやかな笑顔)

 

34歳周公瑾、頭に花が咲いていた時代はもう過ぎたらしいです。いやなんか違うもの咲かせてそうですけど。相変わらず言葉と感情が一致してない子ですね。そのあたりを阿吽でフォローな(っていうか読み取ってた)伯符がいなくなって(周りが)苦労する若造に。食えない若造のくせに巫陽をふらふらと呼んでしまうあたり、でも一応しっかり軍の指揮取ってるあたり、それからよく考えれば昔から自分の痛みに無頓着で伯符がしーっかり見張ってたのが、東呉周瑜マンセー派全員で見張るようになったとかが違いかなあ…。偵察に本人がふらっと行っちゃわないようになったってだけで相当の進歩よね実際。戦を前にしてどうなろうと、弱音をお空のむこうに飛ばして頑張れるならそれでいい。コワイ独り言だけど。

個人的には、伯符が見た夢だろうと、公瑾が見た夢だろうと、今見れる夢は見て現実に変えていけばいいと思うので、西に行きたいならば行けと思います。だから荊州ってメインなのよね…!それに関して奪おうとする蜀と頑張った子敬はだからもうカッコよさが半端無いのよ…!!

 

子明はどうにも咳がちですね。さっさと医者に見せていれば労咳になることもなかったのか…いやそれでもやっただろうなこいつは。ああそれにしても旋風江のときとは成長ぶりが違う。策瑜の間でおろおろしてた子が公績と興覇の間を取り持てるようになりましたよ。

 

禁軍と自ら呼ぶ大軍と戦おうと思ったところがそもそもすごい。日本では錦の御旗を立てたあたりからやっぱいろいろキツかったこともある、という説もあるのにね。(でも勝てば官軍ってことわざができたってことは当時の人たちはわかってたってことだよね)公瑾は天子、ってものをそんなに重視してないタイプというか、自分の手で切り開いてきてないものはあまり好きじゃないんだろうと。ていうかやっぱり王道に素直に従うのは嫌なんだろ永遠の極道少年たち。

 

徐州の大虐殺は曹操ファザコンというイメージを植え付けてしまいましたが(え)、実際のところ、そこまでやらずとも、とも思う。が、…どーなんでしょか。曹操は大好きですが、このあたりのことはくわしくないから。曹操っていうか郭嘉が好きなんですね私は!

そして今回の策の相手は文和ですね。きゃvvこの黒き●●っぽいところがたまらない。

 

とーちゃんの敵を血で贖うというのはよく思い起こせば伯符もですよね。そのことに関して一回大げんかしましたもんね。血で贖うことには意味を持てない公瑾は、どこで念を昇華すればいいのだろう。

 

「それなりですから」爆 このツンデレが。