シッコ

 

シッコ [DVD]

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社会医学の授業で観ました。寝るかな~と思ったんですが、意外にまったく寝なかった…。面白かったです。

アメリカが健康保険制度がないことは硝子の街にてで知ってたんですけど(ノブが金がないと言って風邪をひいても病院に行かなかった描写があった)、それ自体はまあいいかなって思ってた。というのも、いやまずいのかもしんないけど、アメリカっていうのはどうしても移民の国ってイメージがある。日本が珍しいのかもしれやんけど、大部分日本人、日本に生きて日本に死ぬって人が多い国とはまた別なんかなって思ってた。だからアメリカという国自体がどこまで保険を認めるかという話ならそれはアメリカに任せるべき問題なんじゃね?と。

ただ保険会社が保険をなるだけ出したくないから、ものすごい勢いで保険に払うお金を削ってるのは伝わったわ。うーん、日本で20歳になって保険に入ったときなんか、健康でーすみたいな感じで保険に入ったぞw(でも作中の人は確かにtoo fatだとは思う…)

で、国民皆保険制度がアメリカが社会主義の象徴として嫌悪している、という描写。ヒラリー夫人が出てきて、な、なるほど彼女は色々大変だったのだなと思った。今の保険はニクソン大統領が作ったものらしいが、またいかにもなテープといかにもな顔してるから…これが本当だとしたらやばくないのだろうか。

まあそれはともかく、いまだにアメリカンドリームを持つ国なのだろうか。民主主義の話は銀英伝を思い出す。腐敗した民主主義と輝かしい帝国主義。行きすぎた民主主義も社会主義も必要ない。

アメリカに弱者を助けようなんて姿勢はないと思うぞ。言いがかりをつけて自分の利益を増やすのがお家芸じゃん。自国を守るのは大いに結構、民主主義万歳。大国だ。だが間違いなく紳士の国ではない(もっともイギリスも紳士の国とは言えないが…)

にしてもフランスとか医療費が無料なんだ。これはちょっと驚いた。ただそれはそれで病院に来るおばーさんたちが増えてただでさえいない医師がパンクするのは目に見えているのだから、今の日本ではまだ導入できんと思う。

そして議会においては保険会社との癒着。うーん、まあよくある話だとは思うが。それにしてもあの「私ほど母を愛している議員はいない」ってのはもう正直なんのマザコンかと…。恥ずかしい。

そしてアメリカ人にとっての英雄であるであろう9,11の英雄への扱いと、敵国(そうだったのか…いまだに?ケネディの時代から変わってないな)であるキューバでは本当にいい扱いを受けた、と。

カナダやフランスやイギリスでのくだりはちょっと思いっきりマンセーすぎて引いた。イギリスは高額の医療費が予算を圧迫している。キューバやフランスだって色々あると思う。そのあたりは自分で調べろということか?

アメリカ人に、「この制度はおかしくね?」という考えを持たせるのが目的ならそれは素晴らしいと思う。私は日本人だから、じゃあこうならないようにしよう、そしてもっとよくするにはどうすればいいと考えることにしようか。一人の医療人というか社会人として。