みなぎわの反逆者

ひっさしぶりにみなぎわ読みましたけど、この頃の高耶さんの、景虎様と交じってる感じすごい混乱をきたしますよね(周囲に)。
だって「あぁもう、マジでダブリかあ?」のあとに「強引にでも積極的に介入していく方がいい」(キリッ はないよね。混乱するわ。
直江の慎重論と景虎の強行論がぶつかる、って、昭和編ではむしろどっかいきたい景虎さまを強引に戦いに引き戻してた直江さんだった気がするんですが。まあでもよーし行っちゃえとか言いながら夢の中まで走っていく加瀬さんを泣きながら止めてた直江だしそういうもんか。

高耶さんがたばこを吸うたびに、皆が止めてたのはやっぱり加瀬さんの記憶があるからですかね。「あんたなんか全然いきがってるだけのガキにしか見えないんだから」っていうの、加瀬さんなら…いきがってるだけのガキ…いやでもあの人のたばこも結局逃げだったからなんとも言いようがない。

晴家ちゃんが慎太郎さんを好きになった時。彼女は非常にすさんで荒れて、ひたすら要領よくいきて、ずるがしこく生きていたと。
きっと景虎様も疲れてたけど、そんな晴家ちゃんが心配で、心配することで自分を保っていたのかもしれない。
というか晴家ちゃんはともかく、昭和編でついにすさんでしまったと思うと、まあ加瀬さんよく頑張ったよねw
死んだ人間なんかと戦っている自分が、なんだか情けなくなってくる。
本来怨霊退治は「生きている人間のために」「その命を生きさせるために」というものであると直江は考えていたし、多分それでいいのだろうけど、景虎様がなまじ越後の負けた方で、「死者を眠らせるために」と言い出したから、余計やり場のない怒りは晴家ちゃんに出てきてしまうよね。
だってもう早く眠れよって思っちゃうじゃないか。勝手に理不尽に怒ってないで、次の生に早く行けよ。って。それは個人の資質の問題もあるだろうけど(怒ってるわけじゃないけど生への執着が強すぎるから、という兵頭という男もいたことだしな)、やっぱりイラっとするとは思います。

ところで以前は慎太郎さんって理想のお医者さんでいい恋人だったなあとか思ってたわけですが、もう一度読み返してみて、この慎太郎さん結構ヤンデレなんじゃねーかと思ってた私を許して…ください…。
だってもう一度あいにいく、あなたはきっとわたしの右腕、って。
わかってますよ、そりゃあすさんでてどーしょーもなかった晴家に対して、今後の生活をちゃんとさせるように注意して出た言葉だってことくらいわかってるけどさあ!
こんなこと言ったら晴家ちゃんはもう二度と誰にも恋人になれないじゃん。というか怨霊退治の時に身近にいたなら、なんか晴家ちゃんが背負ってるってわかりそうなもんでしょ?
もうその世界にいっちゃだめだよ、ってことならやっぱり慎太郎さんは残酷です。彼女にはそこ以外に行くところがないんだ。

曽根慎太郎はまったく普通の男だった。って高耶さんがモノローグしてますが、「あんたにききたかったんだ、200年前の恋人のこと」ってさっき言った男の発言かよと思いますね。
たぶんそれでおもいだしたんだろうけどさ。
それで何が言いたいかって、要するに景虎様は曽根慎太郎に会ったことがあるわけですよ!いやまあ影から見守ってるかもしれませんがなんでもいい、怨霊調伏が激しくなって京都にきたときに、絶対景虎様あったでしょ!慎太郎さんに!
それでまあ花嫁の父みたいに慎太郎さんに接してたら最高じゃね?慎太郎さんもさぞそんな200年越しの舅が出てくると思ってもいなかったんじゃないかな。

にしても村のお医者さんになりたかった慎太郎さんだからこそ、晴家はのちに中川先生に強く出れなかったのだろうか…。

荒木村重は大河黒官でああーまあこうなるよねえというかそもそも高山右近なとーまさまがイケメンすぎてなんとも言えませんでしたが(おまえ)、だしの方のラストは美しかったよね!桐谷さんまじ美人!半端無い!

「自信をなくしかけた人間の励まし方をようしっとる」うん?自信をなくしかけた加瀬さんに無茶苦茶なことしか言えない朴念仁尚紀君はどこに行ったんでしょうか?
直江はごちゃごちゃ言ってますが、そもそも力でしか人を支配できない人間ですよ景虎様はwwそれを支えに生きてきたタイプですもん。直江さん力でも支配できない癖に何言ってはるの。
あんなに永い間、見返りもなくあんたのこと好きでいた、と評されている直江さんですがちょっと待て。尚紀君はそんなことねーぞ!
やっぱり昭和編の尚紀君が年下なのが何か全てのイメージを狂わせている気がする…けど年下であることでどうしようもない泥沼になったのがわかる。
山口だったらまた違ったのかなあ。私ちょっと山口に理想の直江を見ているフシがある。

しかしここで直江が隠語プレイに興じていると、どこでそんな言葉覚えたんだよおまえは…と言いたくなる。ちょっとさあ、尚紀君いいお育ちだったじゃん?
まあ「大人の本気を教えてあげる」は確実に景虎様のせいですけどねwまったく加瀬さん40年後の自分にループですよw
そして「女に換生させてあげる」とかのたまってましたが、この後に続くうんぬんかんぬんがもしかしたら尚紀×美奈子のことだったらどうしよう…。美奈子のことをこうやって辱めていたらどうしよう。
いやでも尚紀くんはそんなことは言えるほど成熟していないはず、となると、あれこれ考えたら橘さんが美奈子との思い出を思い返していたわけで、それでこう考えて一人でキレてた(つまり橘さんがジバンシィの女と浮気していると思ってイライラする高耶さんのようにですね)と思うと愛しいですけど。

「飼い犬は自分で飼い主をかえることはできない」ってのアニメ凶悪だったわ。
つかみなぎわのアニメ全編にわたって心底凶悪だったわ。死んだ。すごかった。大好き。

慎太郎さんはともかく荒木村重が好みだってとっとと認めてしまえば早かったのにねw
って思ったわけですが、そんなことをすると開崎の二の舞になってしまう!
なまじっか自分の霊査能力に自信があるからそうなるんだろうけど、普通の人だったら生まれ変わりだって思って愛することもできたのにね。
慎太郎さんにこだわらなくてもいいんだよ。一人の人にこだわるとどうなるか身近で見てきてるわけじゃん綾子ちゃん!

直江はなんかごちゃごちゃ言ってる割に結局最後のところでは高耶さんを心配するだよねvとか言って昔はほのぼのしてましたが、これよく考えたら、高耶さんがいなかったらなーんにも解決しない!
だって直江ですらてきとーにしか覚えてないものを、高耶さんすっげーちゃんと言えるわけじゃん?これ覚えてるのと言えるのは違うのよ?なんとなく読める漢字を実際書けと言われたら難しいじゃない。それと一緒。
だからこの時も直江はずっと「で、どうするんですか」ってまじで質問してて、高耶さんが答えてあげてる、この状況がずーっとだったってことは、景虎様からの威圧に、直江は無意識に小さくなってしまっていて、だからもう新しい思考回路が出てこないってことじゃない?そういうことなら寂しすぎる。
直江はずっと景虎様に威圧を感じていたけど、それはそれとして、彼はもう努力の力さえ景虎様に奪われたのかって。
これ景虎様が人外の記憶力を持ってるってこともあると思うけどね。でも彼は自分がしっかりしなきゃいけない立場だったし、それで負けることができなかったトップの人だから余計こうなってしまって、だからそれを直江が支えなきゃいけなかったんだよー!!!

「そのときこそ、おまえに抱かれてやる」このアニメのシーン最高だったよ私の中で!こうとしか言えな景虎様とかまじ!!まじ!!!!!(頭ぶんぶん

その後で綾子相手に「誰かが言ってたな 人の想いは山河に染み込んで永久に消えることはないんだって」ってしらじらしい!!誰かもクソもてめえの部下だよ!つかその台詞再会してすぐの意味わからない時に聞いただろうによく覚えてたな!
はー綾子さんを調伏してたかもしれないって、綾子さんに言われて、果たしてそれもちらっと頭をよぎったんだろうけど、綾子さんって調伏されてもまた柿崎として生きれるのかな?それなら別にひどい台詞でもない気がするけど、もしそうでないとしたら、綾子さんそんなこと景虎様に言ったら駄目だよーという気になる。
景虎様は根本的なところで優しいから、調伏なんてできないんじゃないかな
とか思っててもし邂逅編とかで調伏シーンあったらすみません☆私まだ景虎様のこと見誤ってた☆

また、朝が来る。
迷いや孤独の深さをすべて抱き込んでいくような、どうしようもない強さで、
朝が来る。


あとがきで優駿の話していらっしゃる…こんどまた読もう。
「流しの三味線弾き、飾り職人の景虎、三味線屋の長秀、奉行所の下っ端同心の直江」
この設定ほんと萌えるけど、実際は殺伐としてたと思うと泣けるね。