すべてがFになる

今度ドラマ化するんですってー

“私自身の役も自分に近い年齢の等身大のキャラクター”
まず髪を切れ話はそれからだ。

萌絵ちゃんの髪ってショートというかボーイッシュなイメージがあるんですけど。
長い髪をもっておとなしいワンピースを着ていた少女が、事故のあと1年を経て、パンツをはくようになり髪を切り、メッシュとか入れて口紅も紫(だっけ?)塗るようになって、泣いていた女の子を皆で守っていくようになるまで。
そのギャップが萌絵ちゃんを、四季をして柔軟性を見出させたんじゃないかと。
ま、まあその事故自体が四季によるものである可能性はみなかったことにします。
萌絵ちゃんは大人になって、出来る限り近寄らないように、当初の犀川のようになっていくのですね。
とにかく、名古屋だから彼女がやることに関しては違和感ないんですけど、とーちのヤンキーと八事のお嬢ではなんか色々違うと思う。

“リケジョ”
この言葉も、小保方氏とともに廃れた感はあります。あの時に企画書があがって保留になってたのかなあ。
しかし今時理系にすすむ女性は少なからずいるとは思いますが、萌絵ちゃんみたいな理系は男性にもなかなかいない。

犀川創平は少し変わり者のクールな2枚目で”“事件の動機や隠された人間関係といった“情”的要素に目がいかない “理系ばか”という設定”
犀川先生の若干浮世離れしたところはまったく綾野さんのキャスティングがないすとしか言いようがありません。しかし2枚目だろうか。。。警察に頼られてるのもどっちかというと紅子さん、というか林さんのおかげじゃないか。
確かに冷たい密室の頃の萌絵ちゃんは、割と情に目がいかない設定だったと思います。でもだんだん解放された萌絵ちゃんはthe perfect outsiderの頃には結構な激情家だったような。
情に目がいかないというより、犀川先生の場合は、それを理解しようとすることへの無意味さについて考えていたように思います。例えば通り魔が衝動的にしたって、計画的に情をもってしたって、殺されたことに変わりはないし、理解しようとして出来るものではないしというスタンスから、興味を持たなかったんじゃないかなあ。


 

 ドラマってだけでこれだけ書いてしまった。

すべてがFになる。the perfect insider
その対がthe perfect outsiderですからねえ。

今は夏。彼女はそれを思い出す。

これやっぱり萌絵ちゃんって四季サイドだよね思考が。四季を読んで、最後は冬を思い出す彼女。四季は基本時間空間の流れがあいまいな人だから「思い出す」わけで、萌絵ちゃんは夏なのにここの季節感のなさはなんなのーってことだろうけどそれでも。
最後には、現実を生きて受け入れた萌絵ちゃんはいいけど、この頃の萌絵ちゃんの危なっかしさは半端無いな。
「あなたは誰ですか?」って問いかけた相手は結局ミチルさんだったのね?
「ハードからソフトに変化する時代」と。確かにappleさんはそういう時代を目指している、いたわけです。だけどそうかな?最近そうでもないと思い始めて。ええ。特に仕事の問題上、肉体は所詮ハードであり、情報、言葉遊びをしているわけじゃないのです。
犀川先生をどうして好きになったの」と思ってるのはミチルさん?最終的に四季さんは犀川さんを好きになったってことでいいのか?それは萌絵ちゃんが、好きになったから、興味を持ってってこと?

キャンプでとんでもなく場違いなことしてる萌絵ちゃんに脱力している犀川先生かわいい。「君だけは、たぶん大丈夫だろう。きっと…」
「我々は道具を使う生き物なんだ。それを批判することこそ人間性を見失っている。」うーんやはりこれは理系とかそういう発想を飛び越えてるけどね…医療はそういう意味では文系。
大学で情報選択した時にUNIXを使用して…意味わからんと思った記憶はあります。今もあの授業あるのか。HPを作るのには必要とされた知識だったのだろうか。しかしブログにプログラミングはこりごりそんな暇はない。
「私にはこれがリアルなの」わかるよ四季のいうことが!私も目の前のこの箱が私にとっての真実だもの!(台無し)で、このときのミチルは間違いなく四季であったと。
「会いたいか、会いたくないか、それが距離を決めるのよ」

「思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ」
記憶として、媒体として萌絵ちゃんの脳内にはあっても思い出として取り出せない状態だった。思い出として語るには早すぎる。
「都合のよいことは単純で、単純なものほど簡単にプログラミングできる」確かに他者からの好意は自分でやろうと思えば簡単に手に入る。パソコンなんて最たるものですよ。pixivとかマックスそういうものだよな!

「デリカシィという言葉を知っている?」「珍味のことでしょう?」

この頃から森川さんの説明されていたわー!!!佐々木栖麻かあ。うん?森川須磨はともかく佐々木って…佐々木睦子?やだ怖い。おばさま怖いわ。

「完全になろうとする不完全さ」。一番原始的なってへっくん時代からそんな人いたの?いやでも紅子さんはそういう人を抱え込んで大人になったような人だし、れんちゃんもある意味それをカバーする女装と体術がある人だし(どうでもいいけどやっぱりれんちゃんがスカートふわりとさせながら体術するってそうとう漫画的だな)、へっくんはそういう人たちから外側を作っていったのかもしれないとは思った。あ、ほろくささんは除く。

いきていることの方が、異常なのです。生命なんてバグですもの。
意識がなくなるほうが正常なのではないですか
孤独を知っているものは泣きません。

それは、立派なおもちゃの兵隊になることを夢見た小さな孤独だった。


そそそそういう問題じゃないわよ四季さん!しょうがないじゃない肺呼吸に急にされたらそりゃあ泣くしかないでしょ!!!(台無し)

(2014.10)



χの悲劇を読んでからもう一度読み直すと、今になってして伏線の嵐!とか思ってしまった。
最初に出会ったのはやっぱりミチルさんは生きているべきだったんじゃないかなってことと、本当にミチルさんが死んでしまったのは事故だったのか、ということ。
お人形が殺したの。道流はドール。ミチルが生まれたから真賀田夫妻は殺されたという言い方も出来る。
そしてミチルさんも四季さんも最初から最期まで割と萌絵ちゃんと西之園夫妻の話しかしてない…。もしかしたら、両親を殺されたサンプルとして必要としてたのはミチル、だったのか?しら?今にして思えば不自然なほどに萌絵ちゃんのお父さんの話ばっかりだ。
そして仮想現実を実現する話。リアルの世界を気にしているけれどいつも(それが仕事だからとも言えるけど)、島田さんが「肉体を捨てて」いくのがいいと思ったように、萌絵ちゃんもいつかそうなるだろうか。そして犀川先生もその仲間への精神が非常に高いレベルにまできているけど、「海の中では煙草が吸えない」からいけなかったってことなら、…いや煙草すげえ。(←

しかし島田さんはともかく、山根所長の死って結構無駄だったんじゃないかなって思いますけど。

あとやっぱ真賀田四季の思考をトレースしてる萌絵ちゃんや犀川先生は発想がやばい、天才