GW中読書

黒牢城

荒木村重〜!だしの方!ミラージュ的には「どうしようもない勢いで、朝が来る」なわけですけども。だしの方が最初から怪しげな雰囲気は出してたので、まあさもありなんというところでした。そこのミステリー(相変わらずこの作者様のミステリーはあまり肌に合わねえ)はともかく、その前後の「荒木村重は勝ち続けることで他国からきたにも関わらず領主であることができた」の下りがしみました。なるほどね。そもそも国衆とは立場が違ったのだな。だから一人で出てくという選択肢になっちゃったのね。

だしの方の、長島の一向一揆に巻き込まれてすでに心が死んでる下り、うーんどう家がスルーしてきた殺戮の気賀だ!と思いました。この頃は一向一揆も農民も戦闘民族だから殺すしかないのはそうだ。浄土を信じるわけでなく、今後も続く地獄が恐ろしかった。

官兵衛おったな!安楽椅子(安楽??)官兵衛、でもゆうて最後に半兵衛に救われてんじゃんですべてが許されますね。相変わらず何言ってるかわからんと息子に言われる官兵衛解釈にあう。

准教授高槻〜

ピクシブ小説かと思ったけど黒牢城もそんなもんか。一話完結ミステリーをみんなピクシブと呼ぶな。ふたりともこの世とあちらの境界でいきてる。

しにたい気持ちが消えるまで

作者様の自叙伝なのか。私たちも常日頃からしにてーと言う口癖はありますのでもうちょっとメンタルの方向に進んだ人かと思ったら自殺未遂からの脊損というハードモード過ぎた。

発展途上の韓国はまだわかるがこの年齢の生まれの作者の義理の父が戦中生まれとはどういうことだろう(戦中生まれというのは太平洋戦争ではなく朝鮮戦争のことを指すのだろうか?)(それにしてもギリギリでは?)どうなんだろう、私も小さい頃に祖父の戦争話(アメリカ兵をゲリラ銃撃戦でバッタバッタとなぎ倒しみたいなやつ)を聞いていたのに、大きくなって祖父が農家の三男かなにかで別に従軍経験がないという事実を知ってしまって、その辺の話が信用できなくなってしまった。祖父はたまに普通のインスタントカメラをバカ・ョンカメラと呼んでいて、・ョンという言葉が決して最初から半島の国を見下すものではなかったはずだが、それでも彼はそういう使い方をしていたので、それなりに根強く差別が残る祖父時代の人が義父、相当昔の年の差再婚だったのだろうか。

自殺未遂してからの病院の記録については、そんなわけあるかいなというのとせん妄症状が混じってないかというのと、知り合いの看護師さんたちがふわっとしたこと言っとるなと思ったのだが、同じ医療関係者の子と喋っててもなんでそんなことを言うんだ みたいなことを平気でのたまう人もいるので、医学的にあやふやなこと、自分の専門じゃないことをふわふわ 言ったりする人は確かにいるのだろう。「他人事だから寄り添って向き合うことができる」という風に言えるこの作者さんもすごいな。リハビリのくだりで「自分が取り組んできたことに目を向け 続きをこなすこと」それを「祈りにも似た行為」という表現すき。飛び降り前後でもこのかたはずっと自分の尊厳を維持するために戦っているのだなと思う。

恋人さんがあまりにもちゃんとしすぎていて震える。

彼女の今を見ようと思ってtwitterを見に行ったら色々活動されていた。この景気の中で弱者(障害だけでなく、貧乏、女性、など)に目を配ることがどんどん難しくなっていく中で、それでも声を上げ続けることが生きることというように感じた。