読んで腹たって破いて捨てて踏んだとか言われるとすごくうれしい、だそうですよ作者談。
ギャグ漫画があるならギャグ小説だってあっていいじゃないか、ということで、どすこいの「すべてがデブになる」の世界観とキャラクターを引っ張り出してきたわけです。
赤塚不二夫の世界観というか、物語観をやってみたいぜちくしょー!から生まれたというべきか。
京極夏彦と平山夢明の対談で一番ツボにはまったのは、「愛なんてすぐわくんだよ。蛆虫と一緒でさ」「カビみたいに繁殖する」「なら駆除すべきだよね」っていう会話。
ていうか確かにくだらないし、この本を破って捨てるなんてできるだろう?って言われるが、出来ねえよ。赤塚氏や秋本氏を踏みにじるとか出来ようはずもなかろう。
しかもだ。「ぬらりひょんの褌」がある。これがある限り、私の妄想は止まない(ぁ)
地味な和服姿で、杖をついている。白髪頭の、痩せた、乾いた老人。長年古本屋を営んでいる。
私の友人でムジナ荘の近くに住んでいた小説家がいましてね。不器用で屈折して もう先に死んでしまったのだけれども、
私のもうひとりの古い友人が中川財閥の会長と懇意にしていて-まあそいつも財閥の長なのですが、
私は警察関係にも友人が多いんですよ、
今じゃ皆、結構偉くなっているんだけれども-
皆、警視庁や警察庁の幹部クラスの人間だった。
「お互い、非常識な友人を持つと苦労が多い。ごたごたに不本意に巻き込まれますからね。でも老いてしまえば、凡て良い想い出ですよ。」
つまりいつまでも眩暈坂で古本屋営んでるんですね。
ていうか関さん先に死んでるんですか。大丈夫かい。
皆結構偉くなってるんですかね。
そして割と京極堂が真人間になってることに感動。歳月は偉大だ。
…って昔記事書いて台湾にまで持っていって読んだのに、綺麗さっぱり忘れて再び楽しんでいる自分にびっくりする(2013/8/9)