龍は恋い恋う

 

龍は恋い恋う 四龍島 (集英社コバルト文庫)

龍は恋い恋う 四龍島 (集英社コバルト文庫)

 

 

作者様曰く、「龍はらぶらぶ(はぁと)」な巻。

夏燐から「白龍の恋童」呼ばわりされてもスルーな飛。初期の頃の純情さはどこへ。

「ああ、なるほど。やはり、なんとしても西の『龍』がよいわけか。そろいもそろうて女を馬鹿にしておるな、そなたら」

 

いやもう、相変わらず色気のある文章ですね。

春という季節を、せつに願っている。

 

師父、月亮。いやー、ちょっともう、公認ですか父上。

完全に情が移った形の師父でしたが、確かに言ってましたもんね。「不思議です。…愛しいと想う気持ちと、憎らしいと想う気持ちは、どうして…」と。

憎しみと、同じ強さで、愛してる♪て感じですか(それだと師父×飛だよ…)。

飛はずっと、聞いていました。…いいか、マクシミリアン。と。この命を賭してでも、師父の心を救いあげたいと。

かつて海の底から自分を救い上げてくれたように。

 

冬眠様は大好きです。心の奥底にしっかりしてものを持ってるし、それを余人に還元するとは。

あと草郎、ちょっとかっこよすぎです。

 

クレイ・ハーパー!四龍島の中で一番好きなのは、彼です。万里とクレイ。執事コンビ。

だって、左を撃たれたのに、草案も策もしたためられますから大丈夫ですってちょっとあんた…!

 

この状況で、飛に師父かマクか選ばせるなんてすげぇ展開…にならないように、尊夫人もちゃんといました。ていうかそもそも玉蘭様がそんなことなさらなかったら、きっともっと平穏だったぞ四龍島…。。

「この手が、代わろうほどに」と。

このシーン、初めてだったんですね。飛と会ったのは最初で最期。

 

そして、マクに「歩んでくれ」と。春が来るまで。

どうしてもマクシミリアンを生かしたいと願うから。

 

そんなアブナイカップルと違って、もう熟年夫婦の域に達した李と千雲ちゃん。この二人はいつまでもそうしていてほしいです。(マクと飛もそうだけどさ)千雲ちゃんがかわいすぎる。

 

マクシミリアンが、やるべき事を片付けてこいという感じで飛の手を放したのは、ちょっとお姉さん感動ですよ!マクが、あのマクシミリアンが!(クララが立った!みたいな)

ちなみにマクはなにげに飛のことを、状況によって、「小黒龍」「花路」そして「飛蘭」と使い分けて呼んでいたり。ここぞというときに飛蘭だからオチるのも無理はない。

そしてあのとき、証として翡翠を耳に刺した代わりに、今度はマクにそれをやり、挙句が「あんたの痛い顔はたまらなく…」って、ええ、いつのまにか飛が攻に(え?)もうびっくりですよこのS発言。