飛ぶが如く!

翌朝ホテルを出て鹿児島へ向かう。正確には鹿児島中央駅。

降りたのは大体10時。正直なんにも予習していかなかった(いつ着けるかわからなかったから。朝起きられなかったらもうしょうがない)ので、どうしよう…と思っていたが、そこはさすがの去年大河が盛り上がったあっちゃん生誕の地。駅の観光案内所では感動するくらいしっかりした観光案内(おすすめ鹿児島コースガイド)が無料配布されていて、そのコースにしたがって行けば楽勝。うん仙台でも思ったけど、なんかこう観光客が多かったり至れり尽くせりだとちょっとヒヨる。ミラツアが過酷なだけに。バスとか1時間に2本も来るの?すげぇ!っていう。

15時の新幹線には乗りたかったのでシティビュー(バスの名前)で3時間で回るコースを選択。一回¥180だが正直面倒くさい(両替が…)ので、割引もついているシティビュー一日乗車券を¥600で購入した。

 

駅から3分で維新ふるさと館に到着。近くの大久保と西郷の生誕地をざっと見てから割引で¥240で入る。

内容は薩摩マンセーといったところ。やはり明治維新を起こし、近代日本の礎を築き上げた功績、その中でも特に外国との関係を強調していた。

日の丸は太陽神をあらわしていて、斉彬が提案した船のためのデザインなんだよとか。(確かに旗は自国と外国の船の区別に一番実用的に働くだろう)君が代大山巌が薩摩琵琶曲の「蓬莱山」から取った歌詞にフェントンがメロディをくっつけたものが最初なんだよとか。(日本でずーーーっと伝わってく薩摩琵琶曲の一節だ。でも琵琶のメロディを今となっては誰が知っているのだろう)うーん、実は歴史深かったのか。こういう政治的な話をする気はないが、まったくそういう環境で育ってないので、日の丸に頭を下げるという習慣がない。太陽神なら太陽に頭を下げればいいし御所に下げればいいし、ぶっちゃけあらゆる触れ合う人に感謝の心を忘れずに接する事がそれに繋がるんではないだろうか。でも象徴なのか。常にその気持ちを忘れない、ということになるのだろうか。国歌も国旗もないと困るから変えることもないだろうが、形から入ることも大切で、しかし中身から入ることも大切なのだと思ってしまうから難しい。たとえそこにどのような意味があろうとも。

西郷と大久保に萌え。いや、たとえば「西郷、もうたいていにせんか」とかちょっと桂にも萌えてたけど、西郷が死んだときに鴨居に頭ぶつけながらぐるぐるして泣いてた大久保にも萌え。

西郷はB型で大久保はO型。そりゃBとOだ、気も合うだろう。でも意外にA型(だったと期待してる)桂はこの二人のお守りで大変だったといい。(え)

大久保は鹿児島では西郷を死に追いやった冷徹だといわれるが、実は清廉潔白だったんだよ、実に日本のこと思っていたんだよ(死後の借金がすごかったっていう)、という鹿児島どんだけ大久保にツンデレなの(いやむしろ大久保の性格がツンデレなのか)という内容な気がする。でも正直この風貌だったら親しみやすさとしては西郷>大久保>桂だ。桂の顔怖いんだもん。挙句に夢うつつに西郷を叱るあたりが、なんか弦一郎みたい。

西郷は例えば月照と入水したのとかでも思うけど、この征韓論からの一連の流れはもしかしたら西郷的には大久保へのお土産だったのかしらとちょっと思った。日本にはまだまだ士族がたくさんいたし、そういう人たちの新政府への不平不満を西郷が一手に引き受けて散ったとか。どこまでが陰謀だったのかしらん。海外渡航組との考えの歴然とした違いはあったろう。征韓論についても本気で対立しただろう。国に引きこもりたくもなったかもしれない。そして今までの急な時代の流れについていけなかった人たちをフォローしたかったのかもしれない。故郷で散りたかったのかもしれない。燃え尽きてしまってただ死場を探していたのかもしれない。上から日本を引き上げようとする大久保たちの手から零れ落ちてしまった人を拾い上げようとしたのかもしれない。そういうあたりを想像するともうもう。。

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さすがのあっちゃん一押し。大河で使われてた衣装やら大奥での部屋の再現とか。

麟ちゃんは後年暇になったあっちゃんを夜遊びに連れ出していたそうな。吉原にまで。うんたぶん麟ちゃんのそういうあっちゃんとの熟年な感じは嫌いではないんだうふ。あと親子さんとは後年は姉妹のように仲がよかったとか。なにこの君が眠りゆく朝に。たぶん皇室に生まれた人で人に給仕をするなんて自然にやれるのは親子さんくらいだろうさ。親子さんがどうとかいう問題でもなかったと思う。これは。

あっちゃんは慶喜の助命に動きたくはなかったが最終的には動いたとか。割と慶喜さんがどうしようもないと言われるゆえんは、部下を置いて江戸に帰ったからだと思う。ここでどうすればよかったのかな。最終的には江戸は戦火から守られたわけだし。西郷は江戸を燃やす気だったのか、それをするにはリスクが高すぎると思ったのか。強気に出れば向こうの麟ちゃんがなんとかすると思ったのか。いずれにせよ西郷、権力でけえ。

 

地下では人形使用やらドラマやらを上映。幕末の志士、つまり大久保や西郷や麟ちゃんや龍さんが次々に出てきて喋る。郷士の心(負けるな、嘘をつくな、弱いものをいじめるななど)が日本を変えた、というもの。負けるな、というから示現流は一撃必殺。弱いものをいじめるなから江戸を攻撃するのはやめたのか。東北で結構いじめたよね。

薩摩スチューデント萌え。長州ファイブのようだ。この時代の世界を見ていて、やはり日本がこういう大戦にまでいたったのは西洋のせいというのもあながち間違いではないと思った。西洋に色々学びに行った末だからな。ただ日本には日本のよさ?というものがあるという点において、世界の中で必死に立ち往生しながらも進もうとした愚かさはなんだか守りたくなってしまう。いつも思うが、批判するなら自分でやってみろってんだ。

あとるろ剣はやっぱり神。

 

そこからシティビューに乗って、西郷隆盛銅像、薩摩義士碑、西郷洞窟、城山を一気に車内から見学。維新ふるさと館で萌えすぎて時間がなくなってたんだ…。。

仙巌園に到着。ここは隣接した尚古集成館とまとめて¥900。どうも解説コース?やらお茶付きのコースもあるらしく、さすが大河(何度でも言おう)。それは水前寺にとっておこうか。

ここで遅い昼食である薩摩ラーメン(黒豚が入ってるからか?)。私はラーメンの差はよくわからん。いや、一度に2つ食べ比べたらわかるかもしれないが。

そして両棒餅もここで食べる。みたらし団子よりはくどくない。

尚古集成館はとにかく島津マンセーお由羅騒動に始まる薩摩の幕末の歴史とか。久光はなんでそんなにぶーたれた顔してんだろうといつも思う。そして斉彬との兄弟関係も結構萌え。西郷嫌いなのも萌え。よくぞこんなかわいらしい方にしてくださった。素敵すぎるわ。