レベッカ

2010.3.18 マチネ

後輩が急に誘ってくれたので中日劇場1階席5列目で観ることができました♪ありがとう!!

 

レベッカ~♪が頭を離れない病は万人がかかるもののようですね…(^^;)シルビアさんが完全に場を支配していた。むしろ一本釣りレベルに。

 

しかし私の観劇メモ、前半終わって速攻書いたのが…祐さんの演技wwwwwwww

やばいなにあれ、本当にシャレになってしまうくらいピー(自重)だったなんて知らなかった。トートとか伯爵とか、要するに人間でない役をやられている時はいいのにね(笑)と言ったら熱烈祐さんファンであるところの後輩ちゃんは「ファンも演出家も彼を甘やかしてるんですよ。ああでも素敵~☆」と言った感じで、なんかこう…あれですか、歌下手でも甘やかしてしまうテニミュですか、と…(いやいや)

私は祐さんに関してはボコり愛を示していますので、以下そのような観点から話が進んでいきます。すみません。

さすがにまずいでしょーと思います。ミュージカル、歌って演技してさらには踊ってナンボ、な世界と思っていると、ときどき怪演入るわ歌詞は作詞するわ音程はおかしい時あるわ演技できないわ踊れないわ…ってもうどういうこと!?となってしまう。そんな彼がミュージカル界の帝王みたいな扱いなのは大根と2chで言われてもしょうがないと思うのだ。(しかも彼のリズミカルな歌い方、地声というか、息が限界な時の歌い方、私はどうにも慣れない)あの伸ばした時の声の美しさ一本のために彼の名が通ってるとしたらあまりになさけなくないか。いや、いいのだ。四季時代からのファンが「ああもう萌え♪」とか思ってるんだったらそれはそれでいいのだ。そんなものファンの勝手だ。しかし祐さんマンセーであることはできない。単に自分の立ち位置として。感性の差というか。

後輩曰く、別に歌がどうの…というのではないらしい。うーん、確かにオーラは半端ないし、なんだかんだと一定のクオリティを保ってるのはさすがだし、これだけぼろくそでも決して安くない金を払ってみんな来るんだから、祐さんには何か、もっと何か、私の知らない何かがあるのかもしれない。…くっ…なんか騙されてる気がしてる…!

 

こっちもストーリー知ってから行くので、サスペンス的な怖さはないのですが、2時間ドラマとしては急展開であることは否めない。だってマキシムが罪を告白して、「わたし」が開き直って強い奥様になったら、あとはもう一直線なんだもの。行動し、愛は勝つと言わんばかりの迫力で真相にせまっていく「わたし」。たぶんね、レベッカの死にぐちゃぐちゃ言うマキシムがもう少しB型だったら、これ事件にもならなかったと思うよ。

怖い、というのはもうひとえにシルビアさんが背負ってまして、あの1幕ラストとか追いつめてくとことか、そういういじめ的な怖さ、それはいまだにレベッカに執着する人間の怖さでもあるのだけれど、そっち、かな。

 

プロローグ-夢にみるマンダレイ

夢をみたの♪と歌いはじめるちひろちゃん。おおおお、うまくなった!(と思います!)ダンス・オブ・ヴァンパイアの時のつややかさはなくなっていないし、それでいて強くて、どこか切ない、そんな澄んだ声が素敵でした。

このときちひろちゃんはスカーフをかぶって出てくるのです。そしてマキシムはいない。「わたし」が昔を思い出してマンダレイにやってきた。波の音が昔を思い出させる。結局マンダレイを忘れなかった「わたし」。なにが「わたし」に忘れさせなかったのかな。

後ろから出てくる影たち。マンダレイでのこの事件の時の、「わたし」の中の思い出の。

しかし東宝ってこういうの多くないかしら。エリザのルキーニから始まり亡霊が起こされるシーンといい、ヴァンパイアのヴァンパイアたちとサラの愛のデュエットといい。歌い方が一定なので、安心感がある一方、いつもおんなじ感じで、もうちょっと何かないかなって思う。

21歳でモンテカルロであの人に出会った。1926年…第一次世界大戦も終わって、第二次世界大戦に向かう、その中間の年代。

 

レディなんて柄じゃない

ホテルでヴァン・ホッパー夫人に「わたし」が叱られている。ひずるさんだ~!!はいミセスヴァンホッパー♪っていうナンバー好きです。

ちひろちゃんが上手にはけて、エレベータに乗ってすぐ出てくるんだけど、ここでスカーフを脱ぐのですよ。あのポスターのあれですよ。いやね、日本人ってさ、かわいそうなくらい金髪巻き毛が似合わないよね…。走り方もちひろちゃんちまちましていて、(足細い!)これって最初の頃の、自分に自信がないとかそういう設定を踏まえているのかと思ったけど、最後までそうだった(笑)

で、奥から真っ白なスーツの祐さんが登場。奥にエレベータがあって、そこでも何かしてるのに、祐さんが出てくるから「わたし」の意識がそれて祐さん(withスポットライト)見てるし、ひずるさんの歌も行動もチャーミング(?)で観ていたいし…わー!この目が足りない状態こそミュージカル!!

マキシムにむかって「こっち向いて!!」と絶叫(?)するひずるさん見て、うーん、もう素敵素敵、って思った。だってゾフィの面影なんてもうないもの。

祐さんって、何がどうしたって祐さんなの。まるでキムタクみたい。もちろんこっちはわかって見に来てるんだし、相応の先入観はしょうがないけれど、そうじゃない禅さんとか見てると、もう!演技力!!って思う。

ここでマキシム、「わたし」に一目ぼれ。(私はこのシーンで軽く一目ぼれしたと思うのです)執事はおりません、とか、たぶん上流階級なのに嫌味じゃない、っていうことなんでしょう。

出しゃばるな、と夫人に怒られても、「わたし」はもうマキシムに夢中。ひずるさんが怒ってるしぐさをずっとしてるから、ついつい見てしまって。ああもうやだやだ、キ―!!なところが素敵です。コバルトブルーの服がいい。

 

その名はレベッカ

朝食で新聞を読んでる祐さんがすーっと舞台装置を使って出てきて、これ慣性の法則的に祐さんコケないかなーと期待してたのにそんなそぶりはなかったです(何を期待してるの)。

夫人は?「インフルエンザで」と答えて、私これ最初アドリブかと思った。ってyoちゃんに言ったら「そうしたら新型の~とか言うでしょう」と言われて、確かに、と。2008年もインフルだったみたいだし、そうか…脚本なのか…。

自分に自信がないのでおたおたして(ヴァンパイアの浦井君みたい)花瓶を倒したのを見て、マキシムが自分のテーブルに誘う。(下手なナンパだ)「わたし」の身の上話を聞いて、「私も同じだ」とデートに誘う。(本気で一昔前のナンパテクで恐れ入った)っていうか親戚いるでしょマキシム!(マキシム的には家族と呼べる人がレベッカをああいう形で失っていない、って意味なのはわかるけれど、この後本気で心配しているベアトリスについ味方してしまう…)

宿泊客たちの噂の的、それがマキシムとレベッカ。「わたし」を口説くかどうか。レベッカについて、まずここで語られるわけだけれど、まるで恩田陸が得意とする方法だなあ、と。たとえば木曜組曲、とか。登場人物に次々と語らせて、最終的に全く違う人物像が浮かび上がる。逆か、恩田陸ヒッチコックの影響を受けているのか(笑)

 

崖の上で

上着を取っていらっしゃいと言ったマキシムのコートがまさか私の着てきたコートと同じタイプだと思わなんだ。

崖の上で、「寒くなってきたわ」というちひろちゃんにコートをかける祐さん。

直高っ!?それはカシミヤコートですか!?(笑)海風は冷たいもんね!体に気をつけないと!!!

その挙句に「マキシムと呼んでください」とか…、ちょ、なにこの直高!!

 

幸せの風景

このナンバーがあるのとないのではだいぶん違います。マキシムがちゃんと、「これこれこういう理由で俺はおまえが好きだ」と歌ってくれるから、ちゃんと愛があったことがわかるのです。ここでこのナンバーなかったらかなりきつい。ロリコン疑惑が出るところ(え)

つまり純真そうなところがよかったわけね。見事なシンデレラストーリーや。お絵かき中の「わたし」。まさか絵をあげるという中学生みたいな恋愛されると思わなかった。