ツバサ

 

ツバサ(21) (講談社コミックス)

ツバサ(21) (講談社コミックス)

 

 あの伝説の阿修羅王とファイとユゥイと黒鋼の巻で記事をうpしたはずなのに見つからない…。ちょっとショック。

「私のために泣いてはいけないよ」とかそういう巻です。

 

「生きているだけで罪なのか」というファイの想い。いやしかしあんな可愛い双子を災いとしたヴァレリアの国の人たちちょっと頭おかしいんじゃないの?

だいだいそれで「この世から俺がいなくなればいい」と思っていたんだから、阿修羅王の存在はある意味ファイを生かしていたことになるんでないか。ファイ(あの双子の方ね)が人質みたいになってるけど。

 

阿修羅王はファイに自分を殺してほしい、ファイは阿修羅王を殺したくない。それはファイの甘えじゃないですか。ユゥイのことは置いておいて、ファイと阿修羅王がもっと純粋に想い想われた末に狂ったならまだなんにせよねえ。

「呪いをといてあげたかったんだけど」よく考えたら阿修羅王は聖伝のあたりから策士のツラしたロクデナシでした。

 

飛王のコマであることを理解した上でいたファイ。そしてファイは自分のせいで他者が傷つくのが極端に嫌いなので、線を引くという中二病的なことを立派にしていたわけですが、それでも長いこと生きてきた大半がヴァレリアの牢獄かセレスの王の元っていうと精神年齢的にそう変わんないんじゃない?そして彼も結局飛王やら侑子さんやらクロウやらの狂った願いの犠牲者ってことなんじゃないですかね?

「俺はずっと待ってたからなぁ、連れてってくれる誰かを」というのはヴァレリアでのことでしょうけれど、自分の足で歩けばいいという黒鋼と違って足で歩ける状況じゃなかったのよね。歩こうと必死になったけど希望は絶望に潰された。

 

それでも黒鋼とサクラの存在がファイを過去からの脱却に傾かせ、最後に阿修羅王が背中を押したと思うと感慨深いものがあります。成長したねファイさん!

 

だってファイは死にたがりいなところがあって、それはそれでしょうがないんだけど、それを「だから生きろってんだろうがよう!」と言ってくれる黒様はもう神だと思います。

一緒に死にましょうタイプだもんファイさん。いや生きようぜ的な。

どんな対価を払っても、命だけは復活できない。だからちゃんと生きようぜ、的なことがツバサのコアだと思うけど(ほんとか?)、そこがわかるからもう終わらせましょうと言ったファイさんは頑張ったんだよ彼なりにな。(だから対価として自分の命を出しちゃいけないよ的な話題はなんだかXに通じるところがあります)

 

というわけでツバサは個人的には黒ファイとして読んできたので大満足です。

ですからとりあえず全てが終わったら、黒鋼がファイにプロポーズして一緒に日本に帰って黒様は忍者やってファイは魔術師やって気付いたらファイが女体化して子供が出来て末永く幸せに暮らすんですねわかります(真顔)