図南の翼

 

 

つ図南の翼

こるものさんがtwitterでそんなことを言っていたので、そういえばと思って読み返してみました。

印象が、

・珠晶が頑丘と利広に会って成長する

・ピンチに何故か更夜が登場(しかし利広は更夜の存在とか延王との因縁とか知ってたんだろうか?)

・「-だったら、あたしが生まれたときに、どうして来ないの、この大馬鹿者っ!」と引っ叩かれて微笑んで頭下げる供麒は立派なM

だったもので、ストーリー上何を言っていたかさっぱりおぼえていないw

 

なんとなくこるものさんがおっしゃりたいことはわかった。

この国は駄目だと言いながら自分が表に出るような人間ではないと謙遜するような人間を、珠晶はひっぱたきたいと思ったんだろうな。

そして「おまえにはわからない」という人間の、相手の理解を拒絶する考えも。

大多数の利益のために、少数を切り捨てるのが臣下の理屈で、王はその世界を制するがゆえに、超えなくてはならない。という利広の言葉を、じゃあどうすればいいんだ?と思うと、いつか燕青が言った言葉につながりますなんとなく。つまり切り捨てないで守れと。全力を出して。

「国の施しを受けずに生きていく覚悟さえできればな。王が欲しいと希うのは依存だろう

…でもね、私の周りは割と根性入った人が多いというか、その場に突き出されればなんとかトップになれるような人が多いのであまり気にしなかったんですけど、その世界からリタイアした人曰く、そうじゃない人が世の中には多い、とのこと。つまり依存症が多いんだとか。クズじゃんと切り捨てた私に、そうじゃなくて世の中はこんなにも私に優しいんだって思ったと言うのですよ。えええええいじれったい。全員昇山しておしまい!

 

珠晶が12歳だからこれだけ言えるんだろうなとは思います。大人って!みたいな。しかし確かに、専門外なことに関しては大人も子供もなく、プロかそうでない人がいるか、なだけなんだなあ。

そして、現実問題珠晶の年齢とあと王であるからこその、これだけぐちゃぐちゃ言ってもなんとかなるというわけですが、うちらが今絶叫したってまじで何も変わらないと思います。出来ることを着々とこなしていって、いつか上に立つしかない。だから逆に言えば、文句だけ垂れんな出来ねえなら、とは思う。文句と意見は違う。

どうでもいいですが、珠晶が王になった時の恵花の反応が見たい。あと冒頭で珠晶にいいとこ見せ損ねた少年の反応も。

人妖と会ったときの、書き方がさすがホラー作家と思いました。怖くない?自分の言葉のラストを繰り返す得体のしれないものって怖くないか?

 

しかし何度も聞きたい。更夜、おまえ一体400年の間に何が。

しかし玉京が手を焼くくらい勝手なことをやらかしたのに、延王の耳に入らなかったのかな。彼に関してはいじわる…じゃないけど、時期じゃないと思って六太に告げなかった可能性すらあるのでわからないな。