宝迷宮

 

 

ピロコの恋という短編に心打ち抜かれました。なんだこのシチュエーション。わくわくするわ。

ぴろこの幼馴染の与士郎とぴろこは「付き合ってるの?」と誤解されるほど仲がいい。ぴろこは与士郎が好きだけど、実は与士郎は不良少年(?)桧山君が好きでした。

そんな中ぴろこは紹介してもらった子とデートしてみるけれど、結局何をするにも与士郎と比べてしまう。

一方その頃与士郎は桧山と趣味が同じだったようで、こちらは見事にデートw

ぴろこは途中でキレて相手の車を降りてしまうわけですが、デートの相手にうきうきして作ってきたお弁当を捨ててしまうところに与士郎と桧山が遭遇。で、この三名の友情(?)が始まるわけですね。

きゃあああああああ。

そりゃ今時ないくらいぴろこが真面目ちゃんなところはあるし、デート相手についてはなんともコメントしようがないけど、そうじゃなくて、与士郎が好き、で与士郎が選んだ男もなるほど、みたいな、そんなぴろこがいい。与士郎はぴろこのことが(そういう意味じゃなく)好きで優しいから、幸せになれるかもしれない。この極度な三角関係においても。

実らなくても、十分幸せっていう、結論があいまいで、でもそんなもんだよねって思います。

 

にしても、迷宮シリーズはかつて相当読みこんだはずなのに、すごい勢いで忘れていることに驚きです。

みやさんのバイオリンがある事件でなくなってしまって…のあたりの話とかどこだっけ?と。バイオリンの中に手形があって、みやのバイオリンだと証明できたにも関わらず、母の形見ということで壊すことをためらう京ちゃんと、過去の思い出より生きている人の無実の証明が大事とぶち壊した婆様の差。どちらもみやを大事にしていたけれど、まだまだ京ちゃんは勝てないな、と。