晋作 蒼き烈日 1

 

晋作 蒼き烈日

晋作 蒼き烈日

 

幕末萌え作家として名高い(?)ので、(偶然図書館にあったことだし)読んでみました。

 

一番のお気に入りは、小忠太様の「いろいろあったが総じて普通の息子じゃのう」です。

一番小忠太様がそ ん な わ け が あ る かって気分だったと思うのですが、高杉さんが殿さまと自分には弱いことを知っていて、それでもやること(やるべきこと?)をした息子を誇らしく思って、今死に行く息子が自分に不忠をしたと思っていると知って、さらっとこんなことが言える小忠太様まじ小忠太様。

 

雅子といちゃらぶこいてること。

自分が倒幕と言う使命があると言う心と、でも若くて可愛くて美人な奥さん好きな気持ちが混ざり合ってるあたりの晋作の可愛らしさと言ったら。

この本には松陰先生存命時代が書いてないからこその、大きさを知ることになるわけですが。

しかし松陰先生ラブというよりは、もちろんそれもあるのですが、久坂ラブが半端無い。

知ってるけど!知ってたけどいざこうして見るとくーちゃん愛されてるな!!

久坂が中谷さんがに頼んで晋作を松陰先生に会わせる設定はよくある話ですが(同人界でな)、久坂が言う、晋作は藩の中枢に立てる立場にいるから経済と国政を学んで長州を内側からかえていけっていう期待、すっごく理はある。し、そこで照れた晋作が話を茶化したのもいいけどさ。

久坂ってそういうとこあるよな!と勝手に思うww

晋作とか逆に純粋だけど、久坂は彼はこれこれこういう人だからこののちこうなれるはずだ、だからこうなれば、俺の思うよい国になるはずだ、みたいな…。笑

久坂って綺麗なジャイアンですよね…。長州ジャイアンしかいない…。

 

そのくーちゃんがまた「僕をこんなに待たすほど」とか冗談飛ばすから…晋作が疲れてるの見て冗談言うから…

だから双璧はガチだって言われるの…(ちょっと待て

あとそんで船酔いがどうのとか聞いてわざわざ会いにくる桂さん萌えー!双璧+桂さんとかもう萌えー!!(明治になっても双璧が心の支えな木戸さん萌え)

久坂の「高杉よりむしろ僕の方に彼が必要なんです」ってもう…はっ…もう…。

ただ生まれとか育ちとかの違いが絶望的すぎて、(僕と玄瑞の心は近いようで遠い)っていう独白があって、その気持ちを持ち続けてたからこその、功山寺決起での「おまえら百姓に武士の気持ちがわかるかよ」の言ってはいけない発言につながるのかしらね。と。(妄想です

 

長州の村田清風派(革新派)VS保守派って結構最近なんだね(天保って書いてあったから)。

んで革新派のトップが周布さんで保守派のトップが長井様ってことなのね…。これ本当に長州のなぞいとこだよ。

でも確かに薩摩もこういうノリだったもんな。久光専制政治ではなかったしな…。どこも大変だ。

 

これからどうするんだって聞かれて、一緒に久坂と進んで行ったら、きっと高杉さんもあの蛤御門の露になっていたわけですよ。。

ところで高杉さんが口先だけって何を抜かしてくれたのかしら小輔ちゃん^^

そんな高杉さんの立場とかわからん低俗が!!(とか思ってそういう立場になってみろよと言いたいがガタの場合ガチでなってしまったのでもうなんも言えねえ)

松陰先生がいなくなって、引っ張っていかなきゃいけない気持ちで久坂が喘いでいて、双璧の肩われが悩んでいたら仕方ないよね…。

 

しかし本当に幕府サイドから見たら攘夷って馬鹿じゃねーのと常々思ってましたが私が悪かった。

攘夷攘夷って言ってたのは外圧に負けた開国じゃなくて、対等な国家になるための攘夷だったのですね。

攘夷って時々鎖国と意味的には同列な扱い受けてる気がするからさあ。あれですかやっぱりあの問答無用に殺してる生麦事件とかのイメージなんかな。

確かに攘夷とはこれ正論である。司馬遼太郎は「攘夷は藩をまとめるための一つの方便だったのが暴走した」的な扱いだったんだけどな。それではない、気がする、方便ではあったけど。むむ??

他国の軍事力に依存すれば、属国への第一歩だ。っていう周布さんに土下座したい。

 

桂さんが晋作に対して完全に親目線である。

クソツンデレの晋作にはやはり年上相手だったみたいです(ん?ガタって年上じゃなかったっけ^^)

だって長井暗殺でもう政治とかどうでもいいや俺らやりまーす!って宣言しに来たあまのじゃくをフォローするとかもう…涙目。

しかし何度も思うけど、長井様っていいたたき台だよね(この言い草)長井様がいたからこそ育っていったんだ彼らは。これが負けて歴史を作るってやるですよ。

んで長井暗殺を止めてくれって周布さんに言ったはいいけど「俺も行く」ってもう桂さんの頭がずきずきしても仕方がないっていうかこの頃から桂さんこのポジションなんだな。(後輩と先輩に迷惑をかけられる)

 

やたら市が出てきて、まあいいんですが、やはり市は幕末からの明治のあたりが一番なので、ここで終わっちゃうと私は切ない。

 

晋作の殿好きはもう信仰の域だよね!

ながひょろの瓢箪に目鼻がついてて実に上品な顔立ちに育ってさすが我が殿っておまえなに言ってんの(一息

んで夜に寝ずの番してると時々起きた殿がくすりと笑うんだと…萌え…ああああちょっとその柱になりたい見たいその光景見たい…。

 

栄太。そうだ栄太。あれ、俺様フリーダム栄太どこ行った??

いやしかし「親友ちゅうもんは、なんにしてもええもんじゃ」って…ええええええ誰??(ひどい

 

上海行きで五代と高杉さんが知りあってますが、ここで五代の口から久坂の名前が出て、周り巡って「おたくんとこの久坂さんがいきてたら」発言につながったのかしらなんてー。

 

「桂さんなら僕の気持ちもわかってくれるはずじゃ」

「うん?そう…かな」

ここで言わないのが久坂の優しさであるよwwww

「高杉はいい奴じゃ」

「…どうした急に」

「いや」

「さてはぬしゃあ僕に惚れたな」

「調子に乗るな」

はいはいこうやって馬鹿やってる頃が一番ですよね。

 

んで加藤さんの「他人を信頼せぬ者に他人の信頼は得られぬものです」にね、反省しました。ごめんなさい。

あと桂さんが利輔を可愛がって自分の片腕になるほどにたたきあげてみたいとか言ってますけど、そのうち飼い犬に手を噛まれるんですよと教えてやりたい。

まあでも彼らが亡くなった後に一番その想いを継いだのは彼と言わざるを得ないけど…。

 

「一日見ず、三月の如し」これ誰かが桂さんに甘えてるーとか言ってたけど、要しちゃうと会いたいからすぐに来てくれになるらしい。

もんちゃんがぷっちんした話。本当にね…あれだよね…誰も双璧の喧嘩には口出せないけどキレた聞多ならさらに空気読まないってことよね。

 

無茶させた張本人のくせに「なんで誰も若殿の無茶を止めないんだ」と怒る晋作さんも晋作さん。

でも彼いつもそんなんだよね。

そこに「亡命と引き換えの諫言、身にしみておる。そろそろ藩邸に戻らぬか」って言えちゃう若殿もうらぶい…!!

その酒の席で晋作がキレないか(醒めた炎によると晋作の酒癖は栄太がより無茶をすることによって止めてたからな…!)見張ってるお地蔵さんもお地蔵さんだし、そんな高杉さんよりはるかに位が高いくせに遥かに面倒くさい酒癖に男が一人、周布さんw

いや…あの…ていうか鴻門の会で大久保さんが畳踊りをしたのは彼が怪力だったってホントなの?あの胃弱で碁好きな彼が怪力なの?

それでぷっちんした高杉さんがついに坊主になったときの若殿ももうね。いやなんかもうね!!自分のことを想っての行為ってことが全部わかってて許す若殿マジ男前である。ごめんねこんな不安定な家臣で!