頼朝挙兵

きっと何者にもなれないおまえたちに告げる。

以仁王の宣下はだいたいこういう趣旨のものであったと思うのですが、それは以仁王自身もそうだよなあと。

「私が帝とならば、皆々の考えをよう聞き、よき政を行おう」というものの具体性のなさはすごいよ。一見言いこと言ってるけど中身ないもの。そういうところがきっと以仁王の甘ったれなところ。八条院はきっとわかっていたとは思うけど、自分が手綱を握ればいいと思っていそう。

だってあの得子さんの娘だもんなあ。

 

源氏の棟梁義朝とともにめざした世は、武士の世ではあったけど、武士の世が貿易による武士の利益の独占とは言ってないと思われる。。

ただ「強くなる」ことは、義朝ちゃんにとって、経済でも強くなることだったのかしら。

同じもののふ頼政でさえ、ついてこれなかったのは、源氏の強さは平氏の強さとはベクトルが違うからではないのかしら。

禍か宝か誰にもわからないのは、新しい観念についていけなかったからだけだったのか。つまり二次元と三次元が分かり合えないからなのかしらねえ、とちょっと久しぶりにこの国にとって、という信西の言葉が出てきたので考え込んでしまいました。

あの信西の首晒されたのは、晒したのは源氏の方だったよね。。

 

どうでもいいが勇ましく戦う源三位頼政のお姿を目にかけられなかったのは単純に時間がなかったからですか?

 

お久しぶりの後白河。あの人もわかりにくい愛情だからなー息子たちに。でも今回は久しぶりにわかりやすく嘆いてたように見えました。

 

時子ちゃんがさらっとしてるわ相変わらず。昔常盤ちゃんに手を出したときも、ちょっとこっちが嫉妬してるみたいに言うのやめてよね!と言い清盛をカマかけしてましたが、うーんまあなんつか政子ちゃんェ…

逆にとーりはそれはそれなりに思うところがあるような。だってなにこいつどうしょうもないダメおやじやんと思ってた割に奥さんが許しちゃってるだもの。あれ、自分の懐が狭いの?ってなるよね。

 

しかし仏といちゃいちゃしてる清盛さん見て、いつまでこいつマザコン拗らせてるのと思ってたらここに集約させるかー!結局自分も見事にブーメラン!!

なんでだろ。つまり白河さんも孤独の中にいたってことなのかしら。自分の国づくりを理解されない。敵ばかり増えてくる状況に。

そして結局自分を理解してくれない世に復讐したかったの?

誰を、なにを、ー手に入れたかったのか。手に入らないから殺してしまう、国を、なら、それは割とすごい愛情表現ですね。

武士の世になれば、もう奪われないと思ったのかって。自分のアイデンティティーを。

国が、武士の世にならなかったら、武士の世が手に入らないなら、殺したいと。

 

ところでぎりぎり心の芯であるところの盛国さんがとめてくれたけど、そのあとの清盛さんは総受けなのかヘタレ攻めなのかと言う感じでした。←おまえ

このシーンに、時子ちゃん時忠ちゃんがいない意味について。彼らはもう理解していたからか。彼等の前では権力者として振舞う必要がないからか。

「我が挙兵がなければ、清盛は暗闇にとらわれたまま、戻って来られなかった」って。見事なまでに、義朝ちゃんがあの世からきて救ってくれたレベル。

宗剣、心の芯を再び手にとって、武士になろうとする。一回子供みたいに泣いちゃえばよかったのだ。

たとえそれが負けに思えても。再び武士になるために。