1789 とりあえず印象に残ったところを。 5月22日ソワレ

ロナン-オランプの恋と、アントワネットの成長、そこにフランス革命、そこからの粛清を暗示する三人組をまじえた舞台で、言ってしまえばロナンとアントワネットのダブル主役に見えました。ロナンは2人でやってるから、この2人でもつとまったのかなあといったところ。

ロナンもオランプも恋や愛にあんまり狂うタイプじゃないので、恋か革命かってことになると、どちらかというよりは、革命に燃えてるんだけど同時期にうっかり恋愛もしたから両方やるぜな意識高い系リア充にしか見えなかった。

◎和樹ロナン
どうみても農民には見えない高貴さ(注:跡部様効果)がありましたが、SNS見るとこれでも農民っぽくしたんだよ!という魂の叫びが聞こえてきそうでした。背筋結構はってるしこれいつも和樹の歌う姿勢じゃん…というかあとでよく考えたところこれブギ猫でエチュードやってるときもしばしばこの姿勢している、と思い立ちました。なんだこれ。これが和樹を長年追いかけていた効果か。
最初に「ただひとつ残ったものはこの肌着」とか言いながらはだけた時点で、小池先生はてっぺーにこれをさせたかったのか和樹にさせたかったのかどっちなんだ、と思った。
これラストもやっぱり同じ曲で、鎌もって特攻してくじゃんロナン。彼は農民であることを受け入れているんだろう。あれだけ農民であることを受け入れられない、おまえたちと一緒ではないって言ってたロナンがだよ。ここに至るまでに何があったかは正直よくわからないし、ぶっちゃけストーリー展開早すぎるとは思ってるけど、まあたぶんオランプたんとの出会いでしょう。たぶん。和樹がやると農民にはみえないけど。
ラストにむけてどんどん調子あがってた。

◎ダンス!
これはなんで和樹に踊らせるんだと思ってたけどよかったです。りおくんも大ちゃんも若干お察し^^ではあったので、やはりこういう場所で映えるのはゆんです。いや美しいね。あの長い手足をきれいに動かすゆん。素晴らしい。

◎俺たちは兄弟だ
和樹と大ちゃんとゆんが肩組んで歌ってるだけで泣いた
いや、これ、泣くだろ?跡部と手塚と不二が、あの4代目たち。凱旋公演で和樹と工が帰ってきてくれたあの瞬間。和樹とゆんが雨乞いサンバ(ヘビレな)歌ったあの日から。大ちゃんとゆんが果たして仲良かったかは初代がすごすぎてよくわからんかったけど。
はー普通に泣いてました。
だけどね、「俺たちは兄弟だ、革命が」の革命の音はもっと練習してくれ!ていうか高音ゆんが一番出るんだからお前が頑張れよ!大ちゃん高音は雰囲気なんだから!出ないの!

◎大ちゃん
盛大にソロで音外したな…高音もあがってないから雰囲気で歌うのやめれ。ここまで高音でない子だっけ?立ち上がれのところとかな。
しかし大ちゃんもといデムーランと和樹ロナンの関係性は率直に言ってホモだったと思うのですがいかがでしょうか。
いやなんなのあの関係性。たぶんデムーランって本当に純朴で素直なんだろうなって思うし、農民の出であるロナンを救うために、ってほんとにそう思ってたんだと思うよ。それは持つものの傲慢であるってはっきり突き付けられたときにも、私あのシーンの和樹大好きなんだけど、デムーランには心底理解できなかったと思います。でも始終ロナンを気遣ってるし、常に笑顔むけていちゃいちゃしているし、ラストにロナンの死にオランプと同じくらい気落ちしてるし、なんだ君らの関係は、ホモか?と思った。まじで。

◎ロペスピエール
そんなぽっと出のロナンに同級生であるデムーランをとられた(?)からかロペスはさほどロナンに心底の笑顔をむけていないですが、デムーランとロペスが向かい合って歌うところとかおなつかしすぎてまた泣きました。人間って成長するんだね。
ゆんはねえ、一番成長していると思います。テニミュから知ってる人間としてはもうなんだこれは人間の成長なのかという。だってレディベのフェリペより成長しているよ?
ゆんの持つ最大の武器はあの美しい人間とは思えないお顔なんですけれど、ロペスの持つ、そぎ落とされた人間性、が、いかんなく発揮できるお顔です。ハマり役だと思う。
ダンスも前述のように素晴らしいね。
そして2幕はじまってからのソロ!あれ本当に成長を感じる!ソロがこれだけ堂々としっかりと骨太になれるなんて!そして恐ろしいのはまだまだ彼は成長途中なんですよ。これだ。

まあロペスが舞台の真中で岡さんに踏みつけられていたのはやはり小池先生の趣味でしょうよ。
和樹に拷問焼き鏝絶叫させるのもな…あれ三蔵拡樹思い出してくっそ萌えたからもっとお願いします。

どうみてもアンジョ
いやりおくんダントンだけどアンジョだよ(なにいってるん)
「武器を手に立ち上がれ!」とか「バスティーユへに乗りこむぞ!」とか煽るからさあ。

ソニンちゃん
この子もM!のときにはここまで感動しなかったのにものすごい子になったわ…。
なんども彼女は立ちあがる。草莽。そしてダントンと割とらぶらぶしている。かわいい。
カテコで胸をドンするところあるんだけど、彼女はしっかり生きれそうでいい。
そしてその兄である和樹は若干恋愛にうつつを抜かしたり、助けてくれた女に速攻でキスするフランス男っぷりをみせつけていたけど、ラストにカテコで胸ドンしてくれて、間違いなく彼女の兄だなあと思います。民意代表!
和樹はよくわからんうちに皆の支持を集めてたし、それは私はロナンが和樹だからと思ってたフシあるがw、やはり脚本は急過ぎるんだよな。。
こんな子がすごい迫力で襲ってくるんだからパン屋がんばれ。そしてダントンに謝りなさいって言われて謝れるんだからロナンはしっかり妹育てたよ。
娼婦の時のソニンちゃんの胸やばくない。

◎サイラモナムール
これは出来上がっちゃったカップルたちが明日を歌う歌だということはわかっておりますが、
ロペスピエールお前誰と踊ってるの????
いやロナンもデムーラン、ダントンはわかる。相手役ちゃんといた。でも今までロペスにはいなかっただろ!!!
しかしまあかりそめの相手役ってことはわかっておりますが、いくらなんでもロペス冷たすぎるだろ!!突き放し方尋常じゃなかったぞ。すぐ仲間の方にいっちゃう。もしくは自分の路へ。彼女は言わば共同経営者だった。
でもそれがロペスの愛し方なのかな???もうわからなくなってきた。

◎人権宣言
サイラモナムールあたりから泣いてたし、ロナンが死んでからの人権宣言で泣いてたからもう涙で前が見えないんですけど、このあたりのロペスの演技がなんか話題ですね。
私は笑顔にはとても見えなかったけど。すっごい微妙な顔、張り付けたような押し殺したような顔で人権宣言。
ロナンが死んだ時も、素直に悲しむ大ちゃんやりおくんとは違って、肩をたたいて立ちあがらせる。葬ってあげようってなって、サイラモナムールであれだけ冷たい顔を見せた人だから、と思ってたら案外和樹支えてったから、あれ、ロペス的にはロナンってどういう存在なんだろうってまた考えてしまった。彼はデムーランほどロナンを友人と思ってないと思ってたけど、デムーランはある意味無邪気に何も考えないで、ロナンから見れば偽善の友人関係を築いてしまえたが、ロペスは明晰だしまあボロ着てた過去もあるし、ロナン的にはその悔しさとか理解されないところが、少しわかって、でもあくまで少しだから、決別したい過去の象徴と、どうしようもない郷愁と、両方あったんじゃないかなって思いました。
ロペスが単に、起きた衝撃に頭がついていかなくて、事務的にしかその場では動けないタイプなのかもしれませんけど。

頭上でロナンが歌っている。
この和樹の笑顔好きなんだけど。そして彼は未来をオランプに託して望んで、リア充して死んでいったとしか言えないけど、死んだ者は時に自由だ、だが生きている我々は?という一節を思い出しました。

ところで他人を害さなければいいのか自由とは。

◎お花さまは日本に現存する王妃
お花さまとゆんが同じ舞台にたってこの格好していると、美しい人形というかプランツドールの世界だった。
そしてこのナンバーで堂々たる王妃!そう、お花さまやばいしか言えなかった。お花さまレディベスのときよりはるかに進化しておられる。たぶんエリザを経て。
最初の無邪気な、何もわかっていない、楽しいことだけおいかけて、喪うものなど何もなかった、無敵の少女。そしてリトルシャルルへの愛。その愛を喪ったときに初めて、わかった、本当に大切にしなければならなかった愛。彼女は王妃になった。
オランプへの、本当に愛する相手を見失ってはだめよ、というふうに背中を押す姿は、オランプが職業婦人であることも相まって、素晴らしい主従、素晴らしい百合でした。
お花さま圧巻すぎる。
そしてカテコでお手手振ってるのに夢中で、和樹が差し出した手に気付かないところかわいい。
あの衣装だととてとてとて…と走ると効果は絶大だ!

◎フェルゼン広瀬
お花さまが絶好調なぶん、duetで足引っ張ってないだけでもすごいね。

◎よしのさん
いい加減こういう怪演から離れて素敵な演技しているよしのさんを見たいです。
ていうかオランプにかまってたのが、好きな子いじめて遊んでる小学生とは思わなかった。
媚薬ってなんだよまじで。
この吉野さんを笑いに変えて行くラマール天才すぎる。
わ↓た↑し↓の↑っていう音の上下が大変そうでな。

◎シャルロット
先導者、狂言回し、の役割なんだろう。次の世代だから、希望の象徴でもあるのかも。
俺たちの先の世代の幸せを、という。

◎さーやオランプ
ゴエロクの姫声とはまた違ってまったく素敵ではありましたが、オランプヒロインなのに出番少なくない?しかもいつロナンと恋におちたよ?
もったいないような気もする。声量とかオーラはもう少し欲しいところではあるが。

◎どうでもいいけどパンフ
ここまでになってもさらっとテニミュは書く和樹とこれだけネタふられても書かないゆんと大ちゃんと広瀬な。
なんかねえ、ゆんのインタビューみて思うところがある。やっぱ。