このシリーズは司馬さんとともに私の中の新選組シリーズの最高ランクに位置しています。司馬さんは歴史に沿ったのもとしては最高で、加野さんは活劇としては最高です。
新撰組はいいですね。ああもう大好きです。一時期ほれ込みすぎて、本屋で無意識に新選組っぽい本を見分ける能力まで出来てました。
龍子さんがいい味出してます。実際京女ってイメージにはあっても、それをうまく書き出した本ってなかなかないような気がするんです。龍子さんの持つそのイメージが壊れずに作用してるってだけでも高得点です。
さらに東男である総司との対比。総司、完全無比にただのパシリです。男性がどう読むかはわかりかねますが、女性としては面白いですね。
こんな男がいたら惚れる、こんな女がいたら近づこうと努力する…。つまり登場人物が魅力的と言いたいんですね。早く端的に言えよ自分。色っぽくて。京弁大好き。
あと井上さん、土方さん、近藤さんのキャラがいいです。女性が書くと、よほどのことがないかぎり多少キャラ萌というかこう…な感じになるものが多くて、それはそれで全力で楽しむのですが、やはりそれはあえて読もうと思わないんですね。だってネットにいくらでもただでうpされてるもんwwwだから男性で、このキャラ…うっふっふ(おい
他人にはどこまでも厳しい京女は、みずからの行いに関してはひたすら甘いようだった。
「今日は五月晴れで気持ちがいいですね」「あほらし、なにをのんきなことをゆうてはりますのん」
(そして、男たちの横暴や浅慮を決して見過ごしはしない…)「どうぞ、存分に振り回してください」
「あてと沖田さんは一蓮托生。一緒に人殺しまでした仲やないの」「すごいこといいますね」
このレビューを書く際にネット海をさまよっていたら、「新選組捕物帳ー源さんの事件簿」 秋山香乃 著 河出書房新社 という面白げなレビューに行き着いた。伊庭八好きにはたまらないらしい。