那智で桜に会う

お土産屋さんで珈琲をごちそうになって(そういえば清明橋の石材見損ねた…ハルさんって本当に花山帝に付き合って3年も那智にいたんだろうか)、表参道を歩きます。ガイドさんは知り合いがたくさんいるらしく、観光のお仕事をしてる人たちとよくお喋りしてました。
お土産屋さんに貼ってあるポスターが那智の火祭りの写真でした。毎年7月14日に行われるこのお祭り、別名が「扇祭り」だそうです。…(間)一瞬漢字変換ミスった。
熊野12権現が那智の滝に里帰りするお祭りで、火を焚くのは帰る場所の目印だとか。
どうも鞍馬の火祭と間違えられるけれど、こっちは昼に焚くから!と力説されました。確かにお水取りも夜だし、火を使うお祭りは夜の方が多い気がします。ケベス祭りとかな。
碁石を売ってるお店の軒先に黒い碁石を取った後の那智黒と、白い碁石を取ったあとの貝が干してあったり。自然と一体化してるというか、振り向いたら海ででもすぐ山で、っていう風景は日本特有なんじゃないかと思ったりします。
f:id:kfushikian:20200610223413j:plain
右に行けば青岸渡寺、左に行けば那智大社。先に那智大社から向かいます。
祭神。
夫須美ことイザナミは女性の神様なので、月のさわりがどうのこうのということではなくて、女性ウェルカムです。
全く関係ないかもしれないけれど、熊野夫須美大神…何故彼女だけついているのだろう、熊野、と。

真ん中を歩いてはいけませんよ、神様の通り道だから、とか。
二回礼して二回拍手してお願い事して一回礼するんだよ、とか。
そういう基本的な参拝についてもさらっと説明していただきます。
必死の思いで祈りに来る人が、この思いよ届け、この願いよ叶え、神様お願いだから振り向いてください、と必死で叩くんだよ、と言われて、果たしてそれほどの願いを今自分は持っているのだろうか、と思う。家族が重病人だから、とか、そういう手の届かないことに対して手の届かない存在に祈る、という行為を忘れている気がする。努力して、出来なかったならそれでしょうがないと現実を生きてきたけれど、諦めないという心はもしかしたら忘れてしまったのかもしれない。現実を見ないということとは違って。
階段横に生えていた梛。
昔はタンスにこっそり1枚忍ばせて、「梛の葉がちぎれぬように、あなた方の絆もちぎれないように」という願いを込めた、らしいです。
今はそうではなくて、すぐ帰ってらっしゃいの時代だよねwと笑って言われました。
雲ひとつない空と、熊野の森と、そして大社の赤を、素直に美しいと思える。
熊野那智大社です。
f:id:kfushikian:20200610223518j:plain
よくわからないので、とりあえずいつも本尊様が入らないように写真を取るようにしています。
撮影してもいいもんなのかしら、本殿って。。
f:id:kfushikian:20200610223546j:plain
この本殿の横の朱の格子から見えるのが、と烏石。桜は後白河法皇が手づから植えたもので、烏石は八咫烏が姿を消した石、だそうです。ここまできて不意打ちで桜か…!
普段は入れない場所みたいで、外から眺めただけでした。(というかガイドさんの説明がなかったらスルーしてたかもしれない)
サッカーのマークが八咫烏ということについても説明がありましたが、私サッカー見ないんですよね…(^^;)
あーそうなんだっていう。(サッカーの関係者だかの先輩が那智出身とかそんなん。勝利に導くからとかそういう理由でした)
振り向くと見えるのは樟の木。平重盛が植えたというそれは胎内めぐりが出来るみたいです。

那智では外せない、ミーハーと言われようとも…と烏牛王を購入します。(wikiの写真を参照。しかしこれで那智と読むんか!)これを貼っといたら泥棒さんも来ないよーとか説明を受けたり。御朱印をいただいている最中に滝と塔が刺繍されている御朱印帳が目に入って、素敵さに購入。神社仏閣に来ると財布のひもが緩みがちになるから困りものです。